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2016年02月25日 10周年迎える開祖記念館 これまでの歩みと記念事業概要


庭野日敬開祖と長沼妙佼脇祖に仕えた教団関係者が、心に刻まれた思い出の数々を披露する語り部プログラム。初回は、川端理事長が、宗教協力に傾けた庭野開祖の情熱をエピソードを交え語りました

庭野日敬開祖の生誕100年を記念して法輪閣に開設された開祖記念館が6月4日、10周年を迎えます。同記念館では、庭野開祖の人柄、功績、法華経の教えを伝えることを目的に、常設展示のほか企画展示、縁の深い識者ら教団内外から講師を招いての公開講座などを実施してきました。これまでの歩みと併せ、今年次の記念事業の概要を紹介します。


「開祖生誕110年・開祖記念館10周年」を告知するポスター。上部中央に庭野開祖のシルエットが配されました

開祖記念館は、法華経の「一乗の精神」を基盤として布教伝道に専心し、人々の幸福、宗教協力による世界平和実現に向けて歩み続けた庭野日敬開祖の生涯をさまざまな展示資料で紹介します。
同記念館の総合監修を務めた松岡正剛氏(編集工学研究所所長)は、「庭野開祖の生涯」「人間性」「立正佼成会の歴史」をテーマに館内をプロデュース。来館者が庭野開祖の信仰、功績、人柄にじっくりと触れられるよう、館内は庭野開祖の生誕地、新潟・十日町市菅沼をモチーフにしたシンボルプラザ「記憶の水盤」を中心に、人生の歩みに沿った五つのステージと七つの空間から構成されます。
菅沼で過ごした青少年期、上京後の法華経との出遇(であ)い、大聖堂建立、WCRP(世界宗教者平和会議)の実現に至るまでの道のり、法燈を庭野日鑛会長に継承した願いなどが各ステージの展示内容となっています。また、庭野開祖の大聖堂執務室が再現され、映像を通して人間性を伝えるシアタールームも設置されました。
同記念館では常設展示のほかに、法輪閣1階の特別展示室で企画展示を随時開催してきました。「宗教協力のあゆみとWCRP」「開祖さまと法華経」「開祖さまに倣(なら)いて」など、開館からこれまでに15の企画展示を実施しています。平成19年初夏の「開祖さまの書画Ⅰ『達磨(だるま)』」展では、屏風(びょうぶ)や掛け軸など庭野開祖の描いた達磨大師の画幅と執筆の様子を撮影した写真が展示されました。庭野開祖が初めて達磨画を描いたとされる昭和45年は、折しも第1回WCRP世界大会(京都)の開催年に当たります。来館者は数々の達磨画を通して、忍耐をもって宗教協力による世界平和の実現を目指した庭野開祖の情熱と願いに触れました。
また、東日本大震災の翌年(平成24年)には、「受け継がれた願い―東日本大震災から光を見出した人々―」展を開催。同記念館スタッフが取材した被災会員の体験と併せ、遺品として発見された仏具や経典、庭野開祖の著書などが、各教会、会員の協力のもとに展示され、震災時の状況を伝えるとともに信仰による心の救いの尊さを来館者に訴えました。このほか、青年婦人部員向けの企画展「光を観じよう」(平成20年)、少年部員を対象にした「夏休み子どもプログラム」(同24年)などを定期的に開催し、来館者から好評を博しています。
一方、開館1周年を機に、宗教者や学識経験者を講師に招き、庭野開祖の功績、遺徳を顕彰する公開講座を開き、以後、毎年実施。庭野開祖の平和観、組織・人づくりの原点などについて、学びが深められてきました。


これまでの企画展示の様子(平成24年「受け継がれた願い」展より)

▼子供向けの解説、視覚障がい者向けの展示も

これまでの10年の歩みを踏まえ、同記念館は今年“出会い”をテーマにした、さまざまな記念事業を実施します。6月には、庭野会長が臨席し、開館記念セレモニーを開催。開館10周年記念展示では、庭野開祖が手本とした墨書や日本画を展示します。また、子供向けの解説や視覚障がい者向けの展示を設置するなど、多くの人々に展示に親しんでもらえるよう設備を充実します。ホームページが正式に開設されるほか、「開祖さまの足跡にふれるプログラム」として、庭野開祖の書画に込められた思いにならった作品を公募し、来年次の企画展示で紹介する予定です。
また2月から、「語り部プログラム『開祖さま・脇祖さま』を語る」がスタート。14日の第1回では、川端健之理事長が庭野開祖に秘書課員として仕えた頃の思い出などを披露、来館者293人が耳を傾けました。12月まで8回にわたり、庭野開祖、長沼妙佼脇祖のそばでお役を務めた教団関係者が心温まるエピソードなどを話します。
さらに開祖生誕110年の今年は、公開講座(全5回)を実施するほか、同記念館のスタッフが展示解説を行う「ギャラリートーク」をはじめ、「案内プログラム」「開祖記念館子どもプログラム」など、展示見学の目的に合わせた各種プログラムが用意されています。

▼開祖記念館 開館10周年事業を実施

◎10周年記念セレモニー
6月4日(土)に開祖記念館で開催予定です。
◎公開講座(全5回)
『出会いを語る』をテーマに実施。日時・会場・講師は以下の通りです。
4月17日(日)熊本教会=一燈園当番・西田多戈止師
5月29日(日)札幌教会=中央大学名誉教授・眞田芳憲氏
6月12日(日)岐阜教会=比叡山延暦寺長臈・山田能裕師
7月23日(土)新潟教会=日本ムスリム協会名誉会長・樋口美作師
9月4日(日)豊田教会=救世真教顧問・新井三知夫師
◎特別展示「開祖が出会った先達の書画」
「紺紙金字法華経(開結共)十巻」(重要文化財)及び庭野日敬開祖写経の体内経の複製ほか、日本画家の作品を展示します。
◎常設展示室
視覚障がい者向けの展示と子供向けの解説を新たに設置します。
◎ホームページの開設
開館記念日に正式オープン。主催行事の告知に加え、公開講座や特別展示のアーカイブ、庭野開祖の年譜やエピソードなどさまざまなコンテンツを随時更新する予定です。
ホームページ http://kaisokinenkan.jp/(現在プレ開設中)
◎開祖さまの足跡にふれる
庭野開祖の書画を手本にした作品を公募します。募集期間は6月4日から11月15日まで。
◎語り部プログラム「開祖さま・脇祖さま」を語る(全8回)
庭野開祖、長沼妙佼脇祖と縁の深かった各講師が、在りし日の姿を語ります。
2月14日(日)/3月4日(金)/4月7日(木)/7月14日(木)/9月9日(金)/10月3日(月)/11月14日(月)/12月7日(水)。各午後5時~
◎ギャラリートーク
スタッフによる展示解説(10分程度)を行います。本部参拝前泊日・午後4時、当日・午前8時
◎案内プログラム
見学の目的や所要時間に合わせてスタッフが展示解説を行うほか、教会の希望に応じて紙芝居や語り部の実施など見学内容を企画提案します。
詳しくは、開祖記念館 TEL03(5341)1004までお問い合わせください。

(2016年2月25日記載)