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2016年04月24日 熊本地震 本会災害対策本部が現地に第2次、3次援助隊を派遣


会員宅を訪れ、安否と被害状況を確認する柴垣支教区長

熊本県熊本地方を震源とする「平成28年熊本地震」の発生を受け、立正佼成会災害対策本部(本部長=川端健之理事長)は4月17日から27日まで、第2次援助隊(隊長=鈴木章浩教務部次長)を熊本教会に派遣しました。同隊は同教会を拠点に、会員の被災状況の把握や近隣教会から寄せられた救援物資の管理、同教会に避難する近隣住民への対応などに当たりました。また、25日には第3次援助隊(隊長=前田貴史総務部次長)が到着。第2次隊に引き続き、活動を展開しています。


地震により大きく損壊した南阿蘇村の道路を走行

震源地から西に約10キロメートルに位置する熊本教会では、16日未明の「本震」により、近隣住民が同教会に避難。その数は一時、200人にまで上りました。こうした状況を受け、柴垣多加志南九州支教区長(熊本教会長)を中心に同支教区教務員らが毛布や水、食事を提供。その後、同教会は熊本市から避難場所に認定されました。
17日午後に教団本部を出発した第2次隊は、福岡を経由し、18日昼に熊本教会に到着。同日午後から教会道場に避難する市民への対応、近隣教会から寄せられた救援物資の搬入や管理、生活用水の補給などをサポートしました。
さらに、会員の被災状況の確認や支援物資の搬送にも力を注ぎました。19日、道路が寸断され、孤立した集落に住む会員から連絡を受け、支教区教務員ら4人が甚大な被害を受けた上益城郡御船町に救援物資を搬送。22日には、大津支部の支部長(65)と共に阿蘇郡西原村、菊池郡大津町、菊陽町の会員宅を訪れ、大津道場の被害を確認しました。
西原村で生活する男性会員(77)の自宅は、地震の震源となった「布田川(ふたがわ)断層」の真上にありました。地震で家具の下敷きとなり、男性会員の妻(75)と近隣住民によって窓から救出されました。「母ちゃんに命を助けてもらった。本当にありがたい」と会員。自宅と納屋は大きく損壊し、現在は息子が営む工場に身を寄せています。支部長は会員夫妻の無事を喜び、「会員さんの顔を見ると安心します。一日も早く、全ての会員さんに会いに行きたい」と語りました。
26日は、柴垣支教区長はじめ教会スタッフら6人が土砂崩れなどの被害を受けた阿蘇市の阿蘇道場を訪問。水や衛生用品などの救援物資を届け、会員の被災状況に耳を傾けました。農場用ビニールハウスの中で家族10人で避難生活を送る主任(69)は、「全国の皆さんが支えてくださって本当にありがたい。今回の地震で、家族の大切さを心から感じました」と話しました。この後、阿蘇郡高森町と南阿蘇村の会員宅を訪れ、被害状況を確認しました。
余震が収まらず多くの会員が避難生活を余儀なくされる中、同教会では会員宅や地域道場を訪れ、地道な援助活動を続けています。また、近隣の小・中学校からの要請を受け、両校に避難する市民に乾パンやビスケット、菓子パンなどを提供。北九州支教区が18日から20日まで炊き出しを行いました。
25日からは南九州支教区による会員ボランティアが開始され、同日に川内教会、26日には鹿児島教会の会員有志が、被災した会員宅で部屋の清掃や家財道具の運び出しなどを行いました。
また、25日には第3次援助隊が熊本教会に到着。第2次隊に引き続き、活動を展開しています。

(2016年5月 6日記載)