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2016年05月29日 第4回世界サンガ結集参拝 16カ国・地域から大聖堂に

庭野日敬開祖の生誕110年を記念し、海外と国内の会員が一堂に会する「第4回世界サンガ結集参拝」が5月29日、立正佼成会本部施設で開催されました。10年ぶりに開かれた同結集参拝のスローガンは、『Be Happy Together, Be as One(心ひとつに、みんな一緒に幸せになる)』。当日は、16の国と地域の25教会・拠点と、東京教区から、合わせて約1300人が参集し、午前は大聖堂で式典が行われました。庭野日鑛会長が法話を述べた式典の模様は、日英両国語で海外教会・拠点などにインターネットで配信されました。

平成19年、国際布教の一層の推進を目的に教団組織に国際伝道本部(現・国際伝道部)が新設されました。その後、布教支援や人材育成を担う北米国際伝道センター(RKINA)や南アジア国際伝道センター(RKISA)が相次いで開所。さらに、前回の結集参拝からの10年間でオクラホマ、バンコク、バングラデシュ、台北、台南、スリランカの6教会が誕生するなど、各地で法の輪が広がっています。
式典では、多彩な民族衣装に身を包んだ海外拠点代表者18人による奉献の儀、読経供養の後、川端健之理事長があいさつに立ちました。続いて港教会会員(41)とニューヨーク教会会員(68)が体験説法しました。
フロリダ州のフォートマイヤーズグループで拠点長を務めるニューヨーク教会会員は2年前の法座主教育を機に、悩みを抱える人に寄り添い、傾聴するようになったことで、法座が共に学び合える場になったと報告。法座で救われていく仲間の姿に接し、「皆が同じいのちを生き、生かされている家族」と実感できた喜びを語りました。
庭野会長は法話の中で、人間はすでに尊いいのちを頂いていると述べた上で「七仏通戒偈(しちぶつつうかいげ)」に言及。「いかなる悪も行わず、専ら善を完成し、自己の心を浄(きよ)くする」という教えは、他者から強要されて行うものではなく、自ら発心(ほっしん)し、真心を込めて行じていくものと解説し、「全ては仏の説法と受けとめ、お互いに精進をさせて頂くことが大切」と語りました。
引き続き、交流法座が行われ、海外と国内の会員が信仰に基づく生活や布教について語り合いました。
午後には、交流会の「Sangha! Sangha!! Sangha!!!」が法輪閣で行われました。バングラデシュ、ハワイ、スリランカの3教会、南アジア伝道区コルカタ支部は、仏讃歌や民謡に合わせて伝統舞踊をそれぞれ披露し、台北教会は歌に合わせた手話を発表。オクラホマ教会は「お給仕」をテーマにした寸劇、ロサンゼルス教会は「教会の歩み」をミュージカルで演じました。また、新潟県の民謡『十日町小唄』に合わせ、参加者全員が踊りの輪に加わりました。このほか、渋谷、豊島、文京、千代田中央、墨田、調布の6教会が鼓笛演奏、バトントワリング、マトイなどを披露しました。
この後の「クロージング」では、ブラジル教会会員(37)、ローマセンター会員(40)が「決意発表」。次いで庭野光祥次代会長が、「国も言葉も異なる人間同士が、同じ信仰に出遇(であ)い、そして一堂に会して心をひとつに仏さまと向き合い、合掌し合う姿は、本当に有り難いもの」と述べました。
ロシア出身の会員(27)=本部直轄拠点サハリン法座=は、「開祖さまが伝えてくださった法華経の教えにより、どの国でも素晴らしい気づきが得られていることに感動しました。自国に帰ったら、同世代の人たちに両親への感謝や先祖供養の大切さを伝えていきたい」と話しました。

▼法と仲間への感謝かみしめ 「世界サンガ結集参拝」参加者の声

5月29日、「世界サンガ結集参拝」が10年ぶりに開催されました。会場となった大聖堂や法輪閣大ホールには海外教会・拠点と国内教会の会員が集い、式典や交流法座などさまざまなプログラムが行われました。参加者の学びや、感謝の声を紹介します。

南アジア伝道区直轄拠点カトマンズ支部会員(35)
相手を思う心
毎朝、ご供養の時に私は祈ります。「私の中にある“相手を思う心”が引き出されますように」と。ネパールでは、特に女性が読経をする習慣はありません。ですから私たちカトマンズ支部の女性たちは、自らお経があげられて、仏さまの教えを学びながら生活実践できることが大きな喜びなのです。
今回、同じ信仰を持つ仲間が世界中にいることを肌で感じ、うれしくて心が震えました。ネパールのサンガと、この感動を分かち合います。そしてより多くの方に、仏さまの教えによって幸せになれる生き方があることをお伝えさせて頂きます。

ブラジル教会会員(67)
新たな出発点
会長先生は式典のご法話の中で、私たちに仏さまの教えを分かりやすくお話しくださいました。以前ブラジルで学んだ大好きな三法印の教えを、改めて、会長先生から直接伺えたことにとても感動しました。また、大聖堂のご本仏さまのもとで説法や法座などを体験し、いろいろな国のサンガの修行の様子を知ることができ、信仰の功徳についても学ばせて頂きました。
これまで教えを学び実践し、人さまの幸せを願ってきましたが、今日を新たな出発点として、さらなる精進をお誓いさせて頂きます。

新宿教会会員(40)
法座を機縁に
日本にいる私たちは大聖堂や教会が身近にあり、サンガにもすぐに会えますが、海外の会員さんは国内に拠点が少ないため、手どりも簡単には行けないそうです。法座で「その時々のかかわりを大切にして触れ合うことで、自分自身の励みになっています」とイタリア・ローマセンターの会員さんが発表しているのを聞き、サンガがすぐそばにいてくれて、共に修行できる環境を頂きながら、惰性的になっている自分を恥ずかしく感じました。この法座を機縁に、私も一つ一つのかかわりを大切にしていきます。

ⅠBC(国際仏教教会)会員(46)
実践で恩返し
私が佼成会に入会したのは5年前、水戸教会のある女性会員さんから手どりを受けたことがきっかけでした。日本をよく知らない私をいつも見守り、息子のようにかわいがってくれた会員さん。その温かで優しい人柄に触れ、私は仏さまの教えを学ぼうと入会を決めました。
その方は3年前に亡くなりましたが、今回、この教えに出遇(であ)わせてくれた会員さんへの感謝の思いを胸に参加しました。今日この場で出会えた仲間たちと共に、これからも教えを実践し、伝え続けていきます。

(2016年6月 2日記載)