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2016年05月29日 開祖記念館開館10周年記念公開講座 札幌教会で眞田氏(中大名誉教授)が講演

開祖記念館の開館10周年記念公開講座「出会いを語る」が5月29日に札幌教会で開催され、北海道支教区から会員ら933人が参集しました。同記念館はこれまで、庭野日敬開祖の功績の顕彰を目的に、学術や文化などさまざまな分野の専門家による公開講座を年に1回開催してきました。10周年を迎えた今年は、記念行事の一環として全5教区で開催されます。

当日は、同記念館の紹介映像の上映、庭野隆市館長のあいさつに続き、眞田芳憲・中央大学名誉教授が講演。庭野開祖との出会いやエピソードを披歴しながら、昭和13年に立正佼成会を創立した当初から、「宗教協力は本会に与えられた使命であり、宿命である」「本会会員の聖業である」「宗教協力は立正佼成会の基本信行である」と説かれた庭野開祖の法華経観に基づく宗教協力の理念を紹介しました。さらに、世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)やアジア宗教者平和会議(ACRP)の創設など、宗教協力による世界平和の実現に向けて尽力した庭野開祖の功績を語りました。
この中で、キリスト教が4世紀後半から20世紀まで、教義の解釈の違いから血で血を洗う分裂・抗争を繰り返してきた歴史に言及。その上で、1965年にカトリックの「第二バチカン公会議」に仏教徒である庭野開祖が招かれ、ローマ教皇パウロ六世と謁見(えっけん)したことに触れ、「争いを繰り返してきたキリスト教の歴史の中で異教徒が公会議に招待されたことは日本をはじめ、あらゆる世界の宗教史上画期的な功績であった」と強調しました。
また、79年11月にイラン・テヘランで「米大使館員人質事件」が発生した際、庭野開祖が自ら人質の身代わりになると声を上げたことを紹介。当時、イスラーム法の研究者として庭野開祖から相談を受け、人質解放に向けて奔走した体験を語りながら、「人質を助けたいという開祖さまの宗教者としての衝動が、当時のイラン指導者の心に与えた影響は計り知れない」と述べ、庭野開祖の人柄と平和に対する使命感を説明しました。
なお、道場ロビーでは「開祖さま書画展」が開催され、WCRPの創設に向け、忍耐力を養うことを目的に自らの行として描いた『達磨画』などが展示されました。

(2016年6月 2日記載)