News Archive

2016年07月28日 佼成霊園で「終活セミナー」

自ら人生の終焉(しゅうえん)に向けた事前準備を行うことで、今をよりよく生きることを目的とした「終活セミナー」が7月28日と30日に、佼成霊園第2法事会場控室でそれぞれ行われた。同セミナーは、佼成霊園がある東京・東大和市の「桜が丘4丁目」自治会員を対象に、同霊園の提案で初めて実施されたもの。両日とも、上級終活カウンセラー(一般社団法人終活カウンセラー協会認定)の資格を持つ米多教郎霊園長が講師を務め、延べ6人が参加した。

課題に対処し、今を自分らしく生きるために

30日に開かれたセミナーの冒頭、米多霊園長は“終活”とは「死への準備ではなく、死後の不安要素を取り除き、これからの人生を自分らしく生きるための活動」と説明。その上で、遺産や墓の管理などのトラブルが家族や親族間で増加している現状を紹介した。
特に、遺言書が作成されていないことで、相続争いに発展するケースが多いと指摘。また、自らの葬儀のあり方など、本人が望む最期を迎えるにはエンディングノートや遺言書に意思を書き残すとともに、自らの意思を生前に近親者と共有しておくことが大切と強調した。
このほか、近年は「身寄りがない」「子供に負担を掛けたくない」という理由から、継承を前提としない永代供養墓への希望が増加していることなどが報告された。
質疑応答では、参加者からさまざまな感想が上がった。「昔は墓を建てれば代々受け継がれてきたが、これからは家族や親族と話し合う必要があると知った」と69歳の男性。69歳の女性は「自分の安心はもちろん、残された周囲の人に負担を掛けないために、元気な時から少しずつ終活に取り組みたい」と話した。

(2016年8月 4日記載)