釈尊生誕を祝う「降誕会」式典が4月8日、大聖堂はじめ全国各教会で行われました。大聖堂の式典には、会員約3700人が参集。庭野日鑛会長は法話の中で、すべてのいのちが等しく尊いことを強調し、一人ひとりが仏の教えを会得(えとく)し、布教伝道に邁進(まいしん)する大切さを説きました。全国各教会でも式典が催されたほか、包括地域内の公園や商店街などに花御堂(はなみどう)を設置し、市民に「花まつり」をPRしました。
大聖堂の式典では、全国の青年女子部員代表16人による奉献の儀に続き、庭野光祥次代会長を導師に読経供養が行われました。光祥次代会長は庭野会長の啓白文を奏上し、聖壇上に設けられた花御堂で灌仏(かんぶつ)しました。
このあと、稚児(ちご)総代が稚児讃歎(さんたん)文を奏上。佼成育子園の園児が遊戯を披露しました。
会員代表による説法では、部員同士が励まし合い、教えを実践することによって多くの家庭が明るくなったと報告するとともに、自身の息子夫婦の問題を通して家族の信頼関係が深まった体験を発表。多くのサンガの支えに感謝し、その恩に報いるために今後はさらに手どりに尽力すると述べ、「会長先生のご法話を常にかみしめ、私自身が『善き友』となれるよう努力精進させて頂きます」と誓いました。
聖壇上で灌仏し、法話に立った庭野会長は、「降誕会」の意義に触れながら『誕生偈(たんじょうげ)』の一節「天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)」に込められた釈尊の真意に言及。その意味を「世界中の人々は、みな、一人ひとり尊い」と説明し、一人ひとりが違うからこそ世の中が豊かになると語り、互いに尊重し合う大切さを強調しました。
また、人間は天気や四季などを「良い」「悪い」と自身の感情を入れて見がちであると指摘した上で、「物事をありのままに見ていくことが仏さまの教え」と力説。仏教徒として物事をありのままに見ながら、あらゆるものに感謝をしていく重要性を説き、「降誕会を契機として、自らが楽しくうれしく救われていくと同時に、悩み苦しむ人たちに教えをお伝えし、みんなが幸せになるようお互いに精進させて頂きましょう」と述べました。
式典終了後には、116人の稚児たちが大聖堂から一乗宝塔まで「おねり供養」を行いました。
(2010.4.16記載)
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