65回目の終戦記念日を迎えた8月15日、大聖堂はじめ全国各教会で「戦争犠牲者慰霊・平和祈願の日」式典が行われました。大聖堂には、会員約2000人が参集。第二次世界大戦をはじめとするすべての戦争犠牲者に哀悼の誠を捧(ささ)げ、現在も各地で続く争いの早期終結、恒久平和を祈念しました。
式典は、佼成合唱団による戦没者への慰霊歌『永遠の光よ』など3曲が披露される中、開幕しました。東京西ブロックの青年女子部員16人による奉献の儀、読経供養に続き、導師を務めた庭野光祥次代会長が庭野日鑛会長名による「回向文」を奏上。互いに認め合い、協力し合う一乗の精神を基に世界平和に向けて精進することが誓願されました。このあと、光祥次代会長が焼香を行い、折り鶴を奉納しました。
体験説法に立った会員代表は、平和学習で広島や沖縄を訪れた体験を報告。「私たちは過去を真剣に受けとめ、戦争の恐ろしさを次の世代に伝えていかなければいけない」と訴えました。また、「アフリカへ毛布をおくる運動」など平和活動に積極的に取り組む中で感じた心情に触れ、「相手を思い、みんなのために何かできる人になりたい」と決意を語りました。
次いで庭野会長が焼香と献鶴を行い、法話に立ちました。この中で世界平和への取り組みの重要性に触れるとともに「実は自分自身の心が一番の問題」と指摘し、日々の生活の中で内省し、サンゲする大切さを強調。家庭をはじめさまざまな人間関係の中で平和を心がけていくよう説きました。また、「世界が平和にならない一番の元凶は自分であると、一人ひとりがサンゲしているときこそが、本当の意味での平和」と語りました。
さらに、あらゆるものが仏性を具(そな)える「一切衆生悉有仏性(いっさいしゅじょうしつうぶつしょう)」という教えに言及。「皆が互いに調和を保っていける性を持っている」と説明。教えを多くの人に伝え、仏性を開顕していくことが平和につながると述べました。
(2010.8.20記載)
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