終戦から65年目の夏を迎えた8月、戦争で甚大な被害を受けた広島や長崎、沖縄で宗教協力による戦争犠牲者への慰霊式典が挙行されました。会員がそれぞれ参列し、哀悼の誠を捧げるとともに、世界平和の実現に向け、誓いを新たにしました。教会道場で行われた催しと併せて紹介します。
原爆死没者慰霊行事に渡邊理事長が参列 【広島】
「原爆の日」を迎えた8月6日早朝、広島平和記念公園内の原爆供養塔前で行われた「原爆死没者慰霊行事」(広島戦災供養会主催)に世界連邦日本宗教委員会副会長として渡邊恭位理事長が参列しました。
冒頭、主催者を代表し、田口晴久副会長が献水。神道、キリスト教、仏教それぞれの儀礼に従い、代表者が原爆の犠牲者のみ霊(たま)に慰霊の誠を捧げました。次いで、同委員会を代表し渡邊理事長が献花しました。
また、同日には広島教会で「広島原爆犠牲者慰霊式」が行われ、353人が参加しました。
式典では原爆が投下された8時15分に、黙とうが捧げられました。読経供養、「ARMS DOWN!」の活動報告に次いで、渡邊理事長が登壇。広島市主催の「原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式」に初めて参列したことを報告。国連の潘基文(パンギムン)事務総長、米国政府代表が出席した意義に加え、現在、各国で「ARMS DOWN!」が展開されていることに触れ、核廃絶への大きなうねりを感じていると語りました。
原爆殉難者慰霊祭に宗教者、市民ら1千人 【長崎】
「長崎原爆忌」の前日に当たる8月8日夜、立正佼成会長崎、佐世保、諫早の3教会が加盟する長崎県宗教者懇話会主催の「第38回原爆殉難者慰霊祭」が長崎市の原爆落下中心地公園で開催されました。宗教者、市民ら約1千人が参加。立正佼成会からWCRP(世界宗教者平和会議)日本委員会非武装・和解委員を務める国富敬二副局長が出席しました。
式典では、お清めの儀、献水の儀に続き、新宗連長崎県協議会青年会のメンバーが「平和の灯」を奉献。続いて、同懇話会の堀尾憲孝日本聖公会長崎聖三一教会司祭、世界連邦日本宗教委員会会長の田中恆清石清水八幡宮宮司、WCRP日本委非武装・和解委員長の松下日肆本門法華宗妙蓮寺貫首(国富副局長代読)ら5人が「慰霊のことば」を述べました。
なお、国富副局長は同日午後、長崎原爆資料館でWCRP日本委青年部会幹事らと共に田上富久長崎市長と懇談。翌9日午前には、長崎平和公園の平和祈念像前で行われた同市主催の「被爆65周年長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典」に、本会代表として参列しました。
祈りと平和の集いで本会少年部員が発表 【沖縄】
『沖縄から世界へ広げよう 平和の祈り』をスローガンに沖縄宗教者の会(沖縄教会加盟)主催による「第20回祈りと平和の集い」が8月15日午後、糸満市摩文仁の沖縄平和祈念堂で開催されました。宗教者をはじめ、沖縄教会の会員らを含む、約650人が参加。本部から赤川惠一総務局外務グループ次長が出席しました。
式典では、平和の祈り、来賓あいさつ、戦争体験者による朗読に続き、教団ごとに「誓いの言葉」が発表されました。この中で、同教会の小学生が「戦争ほどみにくいものはないと語りついでいきます」と誓願。中学生が「世界中のみんなが笑顔になり、幸せな日々を送ることのできる日がくるのを願います」と述べました。
このあと、黙とうと代表献花が行われ、沖縄戦をはじめとした、全戦争犠牲者に慰霊の誠を捧げるとともに、世界平和の実現を祈念しました。
(2010.8.20記載)
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