「全国社会福祉専門担当者大会」(教務局社会貢献グループ主管)が10月13、14の両日、法輪閣と第二団参会館で行われ、各教会の社会福祉専門担当者ら211人が参加しました。
同大会は、『佼成福祉の基本理念』の理解を深め、各教会での具体的な取り組みや成果を分かち合い、少子高齢社会の中で生涯布教の推進を図ることを目的としています。
13日は、保科和市教務局社会貢献グループ次長のあいさつに続き、3テーマによる分科会が行われました。『高齢者介護』をテーマとした分科会では東京教育専門学校副校長の下岸幸子氏、『心の病』では佼成病院神経内科部長の岩崎正知氏、『多重債務』は弁護士の玉城辰夫氏がそれぞれ議長を担当。教会の取り組みが代表者により報告されました。
『高齢者介護』では、介護者の精神的ケアの重要性が指摘され、悩みや苦しみを分かち合う支援が強調されました。『心の病』では主にうつ病について、基本的知識を学んだ上で信仰者としての適切な対応のあり方を確認。また、『多重債務』では、簡易裁判所による調停などの各種社会資源の活用法が紹介されるとともに、本人の生き方や家族関係の改善など信仰に基づく根本的解決の大切さが説かれました。
翌14日には、参加者代表が体験説法。介護者への支援や相談窓口の設置など教会の取り組みを紹介し、「物心一如(いちにょ)」の支援を目指してサンガと協力して福祉活動にあたる喜びを報告しました。また、病や経済的な苦を抱える会員の話に親身に耳を傾けようと努めてきた体験を語り、「心に寄り添う姿勢を持つことで相手の不安や寂しさを身近に感じ、温かい触れ合いができるようになった」と話しました。
続いて、講話に立った久保木常純布教相談役は、庭野会長の法話からコップの中にある半分の水を「もう半分しかない」と思う人がいる一方、「まだ半分ある」と考える人がいるという話を紹介し、一つの事象でも人によって受け取り方が異なることを解説。その上で、与えられた環境に不平不満を言わず、感謝の心で前向きに受けとめる大切さを強調しました。
さらに、「菩薩行を実践することで、すべてが自分を成長させる有り難い縁だと受け取る習慣が身につきます。いつも教えに沿ったものの見方を意識し、喜びを持って福祉活動に取り組みましょう」と述べました。
(2010.10.22記載)
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