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2011年08月15日 「戦争犠牲者慰霊・平和祈願の日」式典


庭野会長は金色の、光祥次代会長は銀色の折り鶴をそれぞれ捧げ、世界の恒久平和を祈願した

66回目の終戦記念日を迎えた8月15日、大聖堂はじめ全国各教会で「戦争犠牲者慰霊・平和祈願の日」式典が行われました。大聖堂には会員約2千人が参集。第二次世界大戦をはじめとするすべての戦争、紛争の犠牲者を悼み、現在も各地で続く争いの早期終結、恒久平和を祈念しました。


東京中央ブロックの学生部員22人が奉献の儀を行った

式典は、広島で被爆した詩人・峠三吉氏の「ちちをかえせ」の一節で始まる詩がナレーションで紹介されたあと、東京中央ブロックの学生部員22人が佼成合唱団による奉献曲『慈悲に満ちた光の中で』の調べに合わせて、奉献の儀を行いました。
読経供養に続き、導師を務めた庭野光祥次代会長が庭野日鑛会長名による回向文を奏上。すべての戦争犠牲者に哀悼の誠を捧(ささ)げ、一乗精神を眼目として世界平和の実現に向けた精進を誓願するとともに、東日本大震災の犠牲者を悼み、被災地の早期復旧、復興を祈願しました。このあと光祥次代会長が焼香を行い、折り鶴を奉納しました。
次いで、会員代表が説法に立ちました。8歳のときに広島で被爆し、両親と姉3人を一度に失いました。ずっと〈私は幸せになってはいけない〉と感じて生きていましたが、平和学習に訪れる全国の少年、学生部員などに被爆体験を語る中で心を前向きに転換できたと報告。生かされているいのちや教えに出遇(であ)えたことに感謝しました。最後に、いのちの尊さと戦争の愚かさを多くの人に伝えていくことを使命とし、一層の精進を誓いました。
庭野会長が登壇し、焼香と献鶴を行ったあと、法話を述べました。この中で、自らの使命を自覚している説法に立った会員を讃(たた)えながら、仏教徒の幸せについて解説。「今、足りないものを探して手に入れようとするのではなく、すでに頂いているものに感謝し、自分が恵まれていることに気づき、うれしい、楽しいといった気持ちで生きるところに幸せがあるのです」と語りました。
また、そうした生き方が、他者の役に立ち、善き友との出会いにつながると強調し、「人さまに喜ばれる存在になること。それが私たちの人生の目的であり、幸せの本質です」と述べました。

(2011.08.19記載)