日本、中国、韓国の仏教者が一同に集い、世界平和を祈願する「第14回日中韓仏教友好交流会議韓国大会」(主管・韓国仏教宗団協議会)が11月1、2の両日、韓国・江原道襄陽で開催されました。3カ国の僧侶や信徒ら約500人が参加。立正佼成会から日中韓国際仏教交流協議会常任理事の中村憲一郎京都教会長、赤川惠一総務局外務グループ次長が出席しました。
今大会のテーマは『仏教文化の社会における価値と影響』。1日夕に行われた「三国交流委員会」では、第15回大会の予備会議の開催日程(来年3月26日から28日まで)と同大会の来秋、横浜での開催が決定しました。
翌2日午前中は、「世界平和祈願法要」が洛山寺で催され、各国の代表者が世界平和、人類の安寧を祈願。日本は浄土宗総本山知恩院門跡第八十八世・伊藤唯眞浄土門主(日中韓国際仏教交流協議会会長)を導師に、中村教会長を含む代表者が登壇し、法要を営みました。
午後からはホテルに会場を移し、「国際学術講演会」が行われました。伊藤浄土門主、学誠法師(中国佛教協会副会長)、惠淨眞学宗統理院長が基調演説。主題発表では赤川次長ら4人が大会テーマに沿って発表しました。
この中で、赤川次長は、華道、香道、雅楽などの日本文化に仏教が多大な影響を与えたと説明。江戸時代以前にキリスト教の宣教師たちが日本人の自制心の強さ、勤勉さなどを評価したことを挙げ、それは仏教精神によるところが大きいと語りました。一方、仏教文化に培われた精神が現代では希薄になりつつあると指摘。本会が庭野日敬開祖の願いにより、仏教精神を生かした音楽、出版、福祉に力を注いでいることを紹介しました。
このあと同講演会の席上、3カ国の仏教者が同じ一仏弟子として協力を強め、地球環境保護に積極的に取り組んでいくことなどを盛り込んだ「共同宣言文」が採択されました。
(2011.11.11記載)
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