モラレス会長に質問する会員。広島の印象や周囲との調和のために心がける姿勢などを尋ねた
広島教会は3月8日、UUA(ユニテリアン・ユニバーサリスト協会)のピーター・モラレス会長の訪問を受け、教会道場で記念式典を開催、会員347人が参加しました。
UUAと広島のつながりは戦後から。教育支援として文具を贈ったUUAに、広島の子供から返礼の絵が届いたことに始まります。先ごろ、その絵画展が広島で開かれ、多くの市民と会員が足を運びました。UUAと同教会とは、昨年10月にIARF(国際自由宗教連盟)日本チャプターの使節団として会員6人がUUA本部を訪問するなどの交流が続いています。
式典では会員代表が体験説法。働いていた軍事関連施設で被爆。目の当たりにした市内の壊滅的な状況を語ったほか、父と姉、妹が犠牲になった深い悲しみを吐露しました。また、戦後60年間は誰にも被爆の体験を伝えられなかった苦しい胸の内を明かし、「私のように二度と悲しい思いをする人がいないように」と語りました。
記念講演に立ったモラレス会長は、平和の実現は待ち続けるだけでなく、自発的な行動によって成し遂げられるという自身の平和観に言及。「戦争を起こすとは言いますが、平和を起こすとは一般的に言わない」と語った上で、「強固な決意とさまざまな手段、そして勇気によって平和を起こすことに全力を尽くしたい」と述べました。
このあと質疑応答が行われ、周囲との調和のために日ごろから心がける姿勢について尋ねられたモラレス会長は、相手を避けようとする思いがやがて暴力や嫌悪感につながると述べ、「相手を理解し、慈悲の思いをかけていくこと」と答えました。
式典に参加した一人は、「平和の実現とは祈りに加え、行動が大切と教えて頂きました。家庭で思いやりの実践を心がけていきたい」と語りました。
(2012.03.16記載)
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