米英両軍の攻撃によって深刻な生活状況に置かれているアフガニスタン難民・避難民に対し、「アフリカへ毛布をおくる運動」推進委員会は、このほど毛布の支援を決定しました。今年の運動期間中に全国から寄せられた16万9251枚のうち、緊急用として保管されていた2万枚の毛布が、来年1月にも現地のNGO(非政府機関)によってアフガニスタンの国内避難民、パキスタンに流入した難民に配布される予定です。
アフガニスタンは20年以上続いている内戦と近年の干ばつによって、世界最大規模の難民・国内避難民を生み出しました。UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)発表によると空爆が始まる前の段階で、難民の数は370万人、国内避難民は96万人に及びます。さらに米英両軍の攻撃によって、数万人もの人々がパキスタンやウズベキスタンなどの隣国や国境沿いの難民キャンプなどで厳しい生活を強いられているといいます。
現地にはすでに厳しい寒さが訪れており、冷え込みの激しい日は氷点下に及ぶこともあります。本会も加盟する「特定非営利活動法人JEN」の報告によると、難民の多くは、木の棒を組み立てたものに布をかぶせただけの「家」で生活しているといいます。今後、凍死する人が大量に発生する恐れがあり、早急な「越冬支援」が必要とされます。
こうした状況を受け、「アフリカへ毛布をおくる運動」推進委員会では、緊急用に備蓄していた2万枚の毛布をパキスタンとアフガニスタンの難民、避難民におくることを決定しました。両国で難民支援活動を進めている日本のNGOの調査により、現地の受け入れ団体を選定。混乱する情勢の中で、確実に難民の手元に届くよう綿密な調整を続けてきました。
アフガニスタンでは、同運動推進委員会の構成団体である「日本国際ボランティアセンター(JVC)」が受け入れ団体を選定。同団体とともに、現地で地雷撤去作業などを行っているNGO「オマール」に1万枚の毛布が託されることになりました。
一方、パキスタンでは、「JEN」が協力して緊急支援活動を進めている「スジャオ」を通し、同じく1万枚が支援される予定です。
毛布は今月末から来月上旬にかけて船便で現地へおくられます。
(2001.12.06 記載)
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