「アフガニスタン復興NGO会議」(主催・ジャパン・プラットホーム)が12月11日から13日まで、東京都千代田区内のホテルで行われました。この会議には、本会も職員が出席。また会議の開催費用として立正佼成会一食平和基金から200万円が支援されました。
同会議は、来年1月に日本で開催される閣僚級のアフガン復興支援会合を前に、NGO間で具体的な取り組みを討議しようとするものです。アフガン国民のニーズに基づいた具体的な支援のあり方を策定し、国際社会に提言することが目的の一つとなっています。
3日間にわたった会議には、アフガンのNGO(非政府機関)代表者27人をはじめ、国内のNGOや政府関係者、研究者ら延べ200人以上が参加しました。
11日のオープニングセッションでは、元国連事務次長の明石康・日本予防外交センター会長と在日アフガン人のスルタン・A・サレヒ・関西医科大学講師が基調講演を行いました。明石氏は「アフガン人が主体となり復興を進められるよう、国際社会が支援していくべき」と力説。サレヒ氏は、他国の思惑によって翻弄されてきた同国の過酷な歴史に触れ、「復興には、各国の利害が絡んだ不公正な政策があってはならない」と訴えました。
午後からは、農業・牧畜、教育、地雷対策など分野別の会議が実施されました。また翌12日は、地域別の分科会が開かれ、それぞれのテーマや地域の現状に合わせた復興策が議論されました。
13日には、アフガン支援首相特別代表の緒方貞子・前国連難民高等弁務官が来賓として講演に立ちました。緒方氏は、600万人以上の難民が生まれながら、アフガンが世界から見捨てられてきた実情を説明。「20年以上にわたる戦争で国は壊滅的状況にあり、社会基盤そのものから作っていかなければならない」と述べ、人材育成や地域社会の再建に、国際社会が継続して支援していくよう呼びかけました。
このあと、同会議の成果を踏まえ、アピールを採択。「アフガンの人々の声が社会、経済的再建を主導すること」を掲げ、復興に向けたアフガンNGOの主導的役割や、政策決定の透明性などを訴えました。なお、この提言は、復興支援会合に提出され、各国代表者に手渡される予定です。
(2001.12.20 記載)
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