一食運動の実践を通して寄せられた浄財は、国内外のさまざまな支援活動に役立てられました(写真はイラクでの衛生教育普及活動=提供・ジェン)
立正佼成会一食(いちじき)平和基金の平成26年次運営報告がこのほど、同基金運営委員会(委員長=沼田雄司教務局長)から発表されました。支援総額は2億6547万6719円。同基金運営委員会が策定した中期運営方針(平成25~29年)に基づき、「貧困(飢餓)の解消」「教育・人材育成」「緊急救援・復興支援」を重点分野とし、国内外のさまざまな支援事業に浄財が役立てられました。
本会一食平和基金は、会員が紛争や自然災害などに苦しむ人々の思いを分かち合い、月に数回食事を抜いて節約分を献金する「一食を捧げる運動」の浄財を活用しています。
同基金運営委員会は昨年次、『一乗精神に基づく共生の世界を実現する』という同基金の目的に基づいた中期運営方針に沿って取り組みを展開。本会独自の平和・社会活動をはじめ、国連機関やNGO(非政府機関)との協働による支援事業などに浄財が拠出されました。
重点分野である「貧困(飢餓)の解消」では、昨年で運動開始から30年を迎えた「アフリカへ毛布をおくる運動」の輸送費に資金を拠出。届けられた毛布は現地パートナー団体によって生活に困窮する人々に手渡され、寝具や日よけに活用されるなど、過酷な状況の中で生きるアフリカの人々の命を守る役割を果たしました。また、国連WFP(国連世界食糧計画)と協働し、ブータンの子供たちの栄養不足改善と就学率の向上を目指して、約240校で学校給食を提供する取り組みにあたりました。
「教育・人材育成」では、紛争や対立で傷ついた世界の子供たちにおもちゃや文房具をおくる「親子で取り組むゆめポッケ」などの事業を支援。シャンティ国際ボランティア会と共に進める「カンボジア仏教教育・寺院図書館事業」では、同国での仏教教育の向上に向けた研修などを実施しました。また「フレンドシップタワー」建立40周年の記念事業として、フィリピン・バターン州にある図書博物館の改修事業も行いました。
「緊急救援・復興支援」では、東日本大震災の被災者に対する継続的な支援を目的に、岩手、宮城、福島の3県で地域に根ざした取り組みを展開する非営利活動団体に資金を助成。過激派組織「イスラーム国」(IS)の侵攻により発生したシリアやイラクの避難民支援、国内各地で発生した豪雨や豪雪の被災者にも緊急支援を行いました。
このほか、地元で公益活動を展開する団体に浄財を拠出し、温かい地域社会づくりに貢献する「一食地域貢献プロジェクト」、聖エジディオ共同体と共に進めるマラウイでのHIV陽性者やエイズ患者への医療支援など、さまざまな取り組みに献金が活用されました。
(2015年4月10日記載)
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