『平和の灯をともそう~Link with Memories of 8.6~』をテーマに、WCRP(世界宗教者平和会議)日本委員会青年部会による「サマーキャンプ2015」が8月6日から8日まで、広島市の行者山太光寺をはじめ広島平和記念公園などで実施されました。立正佼成会を含む11教団・団体から43人が参加しました。
6日午後、参加者は、聖エジディオ共同体(カトリック在家運動体、本部=イタリア・ローマ)と世界連邦日本宗教委員会、同日本委が共催する原爆投下70年シンポジウム「二度と戦争を起こさない――核兵器廃絶をめざして」に出席。核兵器の廃絶や軍縮に向けた取り組みについて学びを深めました。
7日には、KAICIID(アブドッラー国王宗教・文化間対話のための国際センター)広報局長のピーター・カイザー氏と庭野光祥次代会長を迎えて「国際対話プログラム」が同寺和氣殿ホールで行われました。光祥次代会長が、KAICIIDの活動やカイザー氏の経歴を紹介したあと、カイザー氏が『なぜ対話するのか?』と題し基調発題に立ちました。
カイザー氏は、BBC(英国放送協会)などで報道に携わった経験を踏まえ、平和は武器ではなく対話によって実現されると指摘。過激主義が社会に蔓延(まんえん)し、暴力が拡散される現状の傾向を危惧し、対話は社会や自らの心から偏見を取り除く有効な手段であると強調しました。また、対話では、自分の意にそぐわない意見にこそ耳を傾けることが必要であり、忍耐強い対話が信頼構築につながると語りました。
続いてパネルディスカッションが行われ、対話を通じた世界平和実現や青年育成などについて意見を交換。パネリストとして発言した光祥次代会長は、対話に臨む姿勢として、相手に変化を望むのではなく、そのままを受け入れていくことが大切と示しました。
このあと、参加者は市内の平和記念公園に移動し、広島平和記念資料館などを見学。原爆ドーム前で、献花を行い、黙とうを捧げました。次いで、同寺萬物殿で、NPO法人「ヒロシマ宗教協力平和センター(HRCP)」の理事長が講演し、被爆体験の伝承者として被爆者の声を紹介しました。
8日は、世界平和の実現を祈念し、同寺護摩堂で「護摩供」に臨みました。参加した本会広島教会の会員(27)は、「さまざまな宗教の方々と平和について語り合い、深く考えることができました。思いやりの心を持ち、その気持ちを人に伝えていくことが、私にできる平和活動だと実感しました」と話しました。
(2015年8月20日記載)
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