今年で39回目を迎えた「生誕地まつり」。市中行進の出発を前に雨は降りやみ、参加者の威勢のいい掛け声が本町通りに響きわたりました
「第39回生誕地まつり」(主催・第39回生誕地まつり実行委員会)が10月10、11の両日、庭野日敬開祖の生誕地である新潟・十日町市で開催されました。2日間で市民や立正佼成会会員ら延べ約2万1500人が集いました。庭野日鑛会長はじめ沼田雄司教務局長、中村憲一郎総務局長ら教団役職者も出席し、「市中行進」では参加者に声援を送りました。
「ふるさと交流会」や前夜祭「大池灯籠流し」
庭野会長は関口市長(前列左端)、村山実行委員会会長(同右から2人目)らと行進の隊列を熱心に見守りました
「生誕地まつり」は、同市名誉市民の庭野開祖の功績を讃(たた)える市民と会員が集い、文化交流を深めるとともに、同市の振興・発展に寄与することが目的です。同市観光協会、商工会議所、「庭野日敬師に学ぶ会」、本会十日町教会をはじめ地元の団体や企業が実行委員会を構成し、運営されています。
10日午後には十日町地域地場産業振興センター(クロス10〈テン〉)大ホールで「ふるさと交流会」が行われ、同市関係者、本会会員ら267人が参加しました。村山義政同まつり実行委員会会長(十日町市観光協会長)、関口芳史十日町市長のあいさつに続き、庭野会長が登壇。交流会に当たり、同市関係者らの歓迎に感謝を表し、「十日町市の振興、発展を祈念いたします」と述べました。
同日夜に実施された菅沼・大池での前夜祭「第27回大池灯籠(とうろう)流し」(主管・美佐島地区振興会)には市民や来賓、本会会員ら約1500人が参集。今年は終戦70年の節目を迎えたことを踏まえ、世界平和に尽力した庭野開祖の遺徳を偲(しの)ぶセレモニーが開かれました。根津増蔵同振興会会長のあいさつに続き、庭野会長が「平和」と揮毫(きごう)した灯籠を池に浮かべ、「世界平和」「人類皆笑顔」など会員らの願いが記された灯籠は池の岸から中心に向けて流されました。このあと、地震や豪雨など世界各地の災害犠牲者の冥福と被災地の復興、世界平和を祈念し、黙とうを捧げました。次いで、日本国憲法の平和主義の精神の大切さを説いた庭野開祖の法話が紹介され、舞人の山崎雅子氏と佼成雅楽会による奉祝演舞が披露されました。
今年、同振興会会長に就任した根津氏は、「中越地震、豪雨災害の際には佼成会の皆さんからご支援頂き、恩返しの気持ちで今回も役に当たっています。今後も菅沼で、会員の皆さんと地域の住民が交流を深めていくことを願います」と話しました。
さまざまな催し通じ、市民と参加者が交流
11日朝、十日町市博物館前遺跡広場内の「庭野日敬先生胸像」前で開会式が行われました。あいさつの中で、関口市長は、市民が世界の平和指導者である庭野開祖に誇りを感じていると紹介。中心市街地の整備が進んでいることなどにも言及しました。また、庭野会長は、庭野開祖から教えを受け継ぐ会員たちが、報恩感謝の思いで十日町市の興隆・発展を祈っていることに触れました。続いて、村山実行委員会会長と「庭野日敬師に学ぶ会」の庭野雅弘会長が庭野開祖の胸像に献花。降雨のため、恒例となっているマトイの振り初めは中止されました。
このあと、市内本町1丁目から同6丁目の本町通りを会場に「市中行進」が実施されました。同まつり実行委員会のメンバー、同市舞踊協会、大太鼓「雪花会」に加え、本会から57教会が行進に参加。マトイ、万灯行進のほか、豊中教会の「河内音頭」、佐倉教会の「成田山平和大塔奉納踊り」、府中教会の「府中小唄」、松本教会の「松本ぼんぼん」など地域の伝統的な踊りや創作ダンスなどで構成された行進が続きました。また、各市町村の公認キャラクターや地域の名産にちなんだ山車も披露され、沿道の観衆を楽しませました。行進の様子は同市観光協会のホームページでライブ中継されました。
付近の通りでもさまざまな催しが行われました。十日町市の地場産品や全国各地の特産品が販売される「全国特産市場」、まつり参加者が得意の踊りやマトイを披露する「駅通りなんでも自慢カーニバル」、地元の若者たちによる「ウェルカム屋台村」が開催され、市民と参加者の交流が深められました。
十日町市駅通りで行われた閉会式では、村山実行委員会会長があいさつに立ち、「来年、生誕地まつりは第40回、開祖さま生誕から110年を迎えます。まつりの内容の充実を図り、記念すべき年に、さらに多くの人に参加して頂きたい」と話しました。泉田裕彦新潟県知事の祝辞、関口市長のあいさつのあと、約10分間にわたり「追い込み」が行われました。最後に庭野会長が登壇。「老いも若きも元気で行進をされ、その姿を見て元気をいっぱい頂きました」と述べ、協賛団体などまつりの関係者に謝意を表しました。
10日夜、前夜祭として行われた「第27回大池灯籠流し」。厳粛な雰囲気の中、灯籠が池に浮かべられたあと、鮮やかな花火が大池の空を飾りました
(2015年10月15日記載)