庭野光祥次代会長は11月19日、オーストリア・ウィーンにあるKAICIID(アブドッラー国王宗教・文化間対話のための国際センター、ファイサル・ムアンマル事務総長)本部で開かれた『私たちの時代におけるノストラ・エターテ』をテーマにした公開シンポジウムに、同理事として参加しました。また、20日には同本部で行われた理事会に出席。立正佼成会の根本昌廣主席が随行し、WCRP(世界宗教者平和会議)日本委員会から和田めぐみ総務部長が同行しました。
KAICIIDのオブザーバーを務めるバチカン(カトリック)は1965年、諸宗教対話路線を明確に示した宣言「ノストラ・エターテ(我らの時代に)」を発表し、他宗教との対話を進めてきました。今年10月には、その公文書発表から50年を記念し、イタリア・ローマで国際集会が開かれました。今回のシンポジウムは、同集会を踏まえ、改めて諸宗教対話の重要性を確認することが目的です。
19日、KAICIID本部でのシンポジウムでは、三つのパネルディスカッションが行われました。光祥次代会長は、『現代のための諸宗教対話・協力拡大』と題したセッションにパネリストとして登壇。祖父である庭野日敬開祖が尽力した宗教協力の足跡を振り返った上で、KAICIIDは「50年前の『ノストラ・エターテ』の精神が新たな実を結んだと言える」と語りました。また、イスラーム側からの対話の意思を尊重し、後押しすることは「本当の意味で多様性を豊かさにできる社会になるチャンス」と述べました。
さらに、より良い対話を展開するために「他者を証明することを大切にしたい」と強調。相手の良さを見つけようとするとき、人のまなざしは温かく、心は豊かになると説明し、対話を続けていく決意を示しました。
翌20日に行われた理事会では、今後の方向性(戦略)や組織人事などについて討議。さらに、オーストリア国内に避難している難民に対する支援活動や、フランス・パリでの同時多発テロを受け『宗教の名における暴力に対抗するための連携』を呼びかける声明を発表したことなどが報告されました。
(2015年12月10日記載)
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