2016年08月04日
比叡山宗教サミット29周年 世界平和祈りの集い 川端理事長があいさつ
諸宗教者による「比叡山宗教サミット29周年 世界平和祈りの集い」が8月4日、比叡山延暦寺(滋賀・大津市)の一隅を照らす会館前「祈りの広場」で行われた。国内外の宗教者や市民ら約900人が参集。本会から川端健之理事長、熊野隆規時務部長、佐藤益弘西日本教区長が出席した。
同集いは、天台宗国際平和宗教協力協会によるもの。1986年に世界の諸宗教指導者が集まってイタリア・アッシジで開催された「アッシジ平和祈願の日」の精神を日本でも引き継いでいくため、翌年から、毎年行われている。
当日は、森川宏映第二百五十七世天台座主が平和祈願文を奏上。争いが絶えない世界の現状に対し、「私達宗教者の果たさねばならない使命は、極めて大きく、かつ重要で実働を伴う祈りが希求される」と訴えた。次いで、国内外の諸宗教者17人が世界平和への祈りを捧げた。
この後、高校1年生1人、宮城・石巻市に暮らす中学3年生2人による「子どもたちから『平和』への思い」の発表が行われた。高校生は、日本や開発途上国の貧困の現状、イラク戦争をきっかけに暴力が頻発する世界の状況に触れ、憎しみの連鎖を断ち切るために、各人が「悲しみや怒りを乗り越える」必要性を述べた。中学生は、東日本大震災の体験を通して知った他者のために尽くす大切さを訴えた。
この発表を受け、宗教者を代表して川端理事長が登壇。平和に向ける若い世代の願いの強さに感銘を受けたと語り、その実現のために精進を重ねていくと誓願した。
(2016年8月18日記載)
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