2016年09月06日
庭野平和財団 GNH現地学習会 新潟県中越地震 被災地域を会場に
庭野平和財団によるGNH(国民総幸福)現地学習会「中越フィールドツアー」が9月6日から8日まで、新潟・長岡市の川口地域(旧川口町)、山古志地域(旧山古志村)で行われた。テーマは『地域の創生と人々の力』。本会の本部スタッフら12人が参加した。
同学習会は、自然環境や伝統文化の保全などGNHの指標を基に、豊かさの意味を考えるもの。昨年に続き、2004年10月に発生した新潟県中越地震の被災地域を訪れ、行政と連携し、伝統や自然を生かした復興の歩み、中山間地域の課題とその解決に向けた自治のあり方を学ぶため実施された。
一行は6日、長岡震災アーカイブセンター「きおくみらい」を見学後、川口地域の木沢集落を訪れた。古民家を改修した「里山ハウス」で、公益財団法人「山の暮らし再生機構川口サテライト」の春日惇也氏らから、廃校の宿泊施設への再利用や地域資源を商品化する「百姓百貨店」の活動について説明を受けた。
翌7日は、同地震の震源地に造成された「震央メモリアルパーク」「やまこし復興交流館おらたる」などを訪問。小千谷市の若栃集落にある古民家民宿で「わかとち未来会議」の細金剛代表と面会した。
この中で細金代表は、震災からの復興を目指し、06年に地域住民が立ち上げた同会議の活動に言及。農業体験の実施をはじめ、花火大会や収穫祭、雪上での「春山散策」などを通した町おこしの取り組みを紹介した。その上で、「過疎化が進み、消滅していたかもしれない地域でしたが、震災によって住民が立ち上がりました。土地の特長を生かし、若栃のブランド力向上や雇用の創出につなげたい」と語った。
8日には、小千谷震災ミュージアム「そなえ館」を訪れ、避難所や仮設住宅での生活、現在の防災対策などを学んだ。
(2016年9月15日記載)
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