WCRP(世界宗教者平和会議)国際委員会事務総長のウイリアム・ベンドレイ氏が1月29日、庭野日鑛会長と懇談しました。同氏は国際社会におけるWCRPの役割の重要性を強調し、本会のリーダーシップに期待を寄せました。
WCRP国際委は昨年10月、ニューヨークで『世界の諸宗教指導者による国際シンポジウム』を開催しました。その後、ベンドレイ氏が、ユダヤ教、キリスト教、イスラムの3宗教指導者によるテロ関連国際会議に出席。12月にはパレスチナ自治政府のアラファト議長と面会しました。さらに同氏は、ジョージ・ケアリー英国国教会カンタベリー大主教が企画した中東宗教指導者会議(エジプト・アレクサンドリア)にも参加しています。
庭野会長との懇談で、同氏は、こうしたテロ事件後のWCRPの動きを報告しながら、「WCRPの具体的な任務がますます重要になっています。アレクサンドリアでの会議の成果を具現化することがその一つです」と語りました。WCRP国際委員会は今後、中東諸宗教評議会の発足に向け、3宗教間の調停役を担う意向です。
庭野会長はこれに対し、「10月以降、WCRPが早い対応を示してきましたが、それは大切です。また、国連のアナン事務総長がWCRPに期待をかけてくださることはとてもありがたいことです」と応えました。
懇談ではさらに、ベンドレイ氏が、アフリカで多数のエイズ孤児が生まれる現状を憂慮しながら、「数が多く、しかも散在する孤児を救援するには、地域に広がる宗教コミュニティの潜在的な力を引き出すことが必要です」と、WCRPの役割の重要性を強調。全アフリカ諸宗教評議会の発足に向けた計画を紹介し、6月にケニア・ナイロビで開かれる国際管理委員会が「アフリカの宗教指導者を支援する大切なもの」と意義付けました。
(2002.02.07記載)
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