終戦から57年目を迎えた8月15日、「戦争犠牲者慰霊・平和祈願の日」式典が大聖堂はじめ全国各教会で営まれました。大聖堂には東京教区の会員約3000人が参集し、第2次世界大戦をはじめ世界のあらゆる戦争で犠牲となった人々に追悼の誠を捧げました。
東京佼成ウインドオーケストラによる奉献曲『祈り』に乗せ、東京教区城東ブロックの学生部員代表36人が奉献の儀を行い、次いで、庭野日鑛会長導師のもと読経供養が行われました。回向文を奏上したあと、庭野会長は折りヅルを奉納し、焼香を行いました。続いて、会員の学生が体験発表。その中で、一昨年の夏「城東ブロック・第8回高校の翼」の一員として沖縄を訪れた体験を話しました。現地では、ひめゆり部隊の資料館や自決跡を見学し、同年代の少女たちが戦いに巻き込まれたことを知り、二度と戦争を繰り返してはいけないと強く思ったと発表。多くの犠牲者のお陰で今の幸せがあること、そのことに感謝が足りなかったことなどの気づきを語りました。
法話に立った庭野会長は、「大きな恩恵の中で私たちのいのちが生かされており、私たちはすべてのいのちを粗末にしてはいけません」と、仏教徒にとり「五戒」の一つとされる「不殺生戒」の大切さを強調しました。
<大聖堂に折りヅル奉納>
今年も大聖堂には全国各教会から色とりどりの折りヅルが奉納されました。その一つひとつには戦争犠牲者の慰霊と世界平和への祈りが込められています。
丸亀教会では6月の『故長沼基之特別顧問お別れの会』の際、式典の実行委員を中心に制作した折りヅルを奉納。折り紙一枚一枚に故長沼特別顧問へのメッセージが書かれています。
名古屋教会会員の一人は、健康のためにと毎日ツルを折り続け、今年奉納した折りヅルは1万羽にもなりました。世界平和を願い、心をこめて一枚一枚にお題目を書きました。
庭野会長とローマ教皇ヨハネ・パウロ2世との握手の場面を約1万200羽のツルで描いたのは立川教会法輪クラブ。大きさは2畳半ほど。絵には、全世界の人と手を取り合って、明るく幸せな世の中を作っていきたいという願いが込められています。
菅沼・大池の蓮の花を描いたのは十日町教会。各支部で手分けをして折り上げた約4600羽の折りヅルを使って、鮮やかなピンク色の蓮の花を描きました。
(2002.08.21記載)
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