WCRP(世界宗教者平和会議)日本委員会主催による「スリランカ首相を囲む会」(外務省後援)が12月6日、京都市北区の立命館大学国際平和ミュージアムで開催され、同日本委員会加盟教団はじめ宗教界から約40人が出席、本会から庭野欽司郎参務、泉田佳子布教相談役、松原通雄外務部長、神谷昌道外務部次長が参加しました。席上、ラニール・ウィクラマシンハ・スリランカ首相、日本政府スリランカ問題担当特別代表の明石康氏と日本の宗教者との対話が行われました。
スリランカでは、政府と少数タミル人反政府組織「タミル・イーラム解放のトラ(LTTE)」による国内紛争が約20年にもおよび、約6万5000人が犠牲となりました。昨年12月に和平推進政権が誕生し、両者間で停戦協定が成立、今年10月、タイで初の直接和平交渉が行われました。この和平に向けた流れの中で、今年6月には、立正佼成会のコーディネートとWCRP日本委員会、全日本仏教会の協力で同国仏教四法王が来日、平和共同宣言文「東京声明」が発表されました。
今回の会合は、和平推進に向けた宗教者との意見交換を希望するウィクラマシンハ首相の意向を受けて開催されたもの。明石氏はあいさつの中で、政府とLTTEの間で真剣な交渉が行われていることを紹介しながら、依然として山積する難問の解決に向けた支援の必要性に言及。日本宗教界の公正かつ積極的な活動に期待を寄せました。
続いてあいさつに立ったウィクラマシンハ首相は、先月末、スリランカ和平の調停役を務めるノルウェーのオスロで初の支援国会合が開かれ、和平と復興の努力に対する支持が表明されたと述べた上で、インフラ整備を含めた復興には経済的な支援が不可欠であると説明。「この和平をスリランカだけでなく、世界の前例としていきたい」と決意を語りました。
このあと、日本の宗教者から、和平支持の発言が相次ぎました。
(2002.12.11記載)
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