「立正佼成会一食平和基金」の平成15年次運営計画が、このほど同運営委員会(委員長=松原通雄外務部長)から発表されました。総額は4億6262万円。「合同プログラム」「自主プログラム」「資金助成」「緊急支援プロジェクト」の4つを柱に、環境・開発、人権・難民、紛争、災害など世界の諸問題解決に向けたさまざまなプロジェクトに充てられます。
「一食運動でいちばん大事なのは、清貧な生活の大切さはもちろんのこと、飽食ぎみの日本にあって自分たちの一食をさくことで、発展途上国の人たちの苦しみを自分の痛みとし、その人たちのために少しでも役に立てる自分になりたいという願いをもつこと」。庭野日敬開祖はかつて「一食を捧げる運動」について、著書『この道』の中にこう記しています。
国連世界食糧計画(WFP)によると、現在も8億以上の人が飢餓に苦しみ、世界人口の7人に1人が栄養状態の不良により死亡しているといいます。一方で日本には年間700万トンを超える残飯を出している現実もあります。
「一食を捧げる運動」は、飢餓に苦しむ人たちをはじめ、紛争や災害などによって厳しい生活を送る人々の一助となることを願う運動で、長年にわたり会員による地道な実践が続けられています。その浄財は、本会一食平和基金によって世界のさまざまなプロジェクト支援に運営され、「一乗の世界」を具現化する第一歩となっています。
本年次の運営計画は、①他団体とともに活動を進める「合同プログラム」②本会独自の平和活動である自主プログラム③国内外のNGO(非政府機関)に対する「資金助成」④災害などの緊急時に対応する「緊急支援プロジェクト」――の4つの項目で構成されています。
「合同プログラム」としては、「アフリカへ毛布をおくる運動」「カンボジア仏教と開発推進プロジェクト」など8件に、1億600万円が計上されています。
「自主プログラム」は、今年5年目を迎える「ゆめポッケ・キッズキャンペーン」や、毛布配布をはじめとする本会会員よる海外ボランティアを含めた「本会一乗ボランティア」など9件に、1億4676万2000円の支出が決定されました。
また、「資金助成」に関しては、①一般助成②宗教協力助成③特別助成④国連支援助成⑤庭野平和財団委託助成⑥災害等緊急支援⑦資金助成プロジェクト予備費、の7つに分類されており、計2億930万円が計上されています。
なお、「資金助成」に関しては、運営委員会で審議され、国内外の平和活動に充てられます。
(2003.01.24記載)
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