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2003年10月04日 「開祖生誕百年記念大聖堂改修事業」を発表

立正佼成会は、庭野日敬開祖生誕百年にあたる平成18年に向けた記念事業として「開祖生誕百年記念大聖堂改修事業」に着手することを決定しました。4日、大聖堂での「開祖さま入寂会」式典の席上、庭野日鑛会長が「報恩讃歎文」の中で同事業の発願を奉告、山野井克典理事長があいさつに立ち、その内容を発表しました。改修事業は、大聖堂の免震工事とリニューアル工事を併せた事業で、工事期間は本年10月から平成17年末まで。庭野開祖生誕百年には、新たな大聖堂の「落慶」が祝されます。

本会の根本道場である大聖堂は、その建立にあたり全国会員のまごころからの奉仕、浄財が寄せられ、昭和39年5月15日に落成しました。
庭野会長は4日、「開祖さま入寂会」式典の「報恩讃歎文」の中で、「釈尊の御教えによりて心を磨き、行動し、我等一人びとりが地涌の菩薩なりとの決定こそ、名實共に『人類救済』の殿堂たらしめんがための一大事なり」と庭野開祖の法話を引用し、大聖堂落成の意義をかみしめました。
その上で「『開祖生誕百年』を三年後に控え、本年、平成十五年次以降をして教團の変革期・新たな成長期の機会と捉え、本日此処に諸佛諸尊、證知照鑑の御前に於て恭しく『開祖生誕百年記念大聖堂改修事業』着工の旨を奉告す」と奏上しました。
さらに、庭野開祖の手による大聖堂御本尊の体内経願文に触れ、「この久遠實成大恩教主釋迦牟尼世尊の御本尊こそ 吾等仏教徒は勿論宗教を異にする全人類と雖も 恭敬尊重讃歎歸命し奉るべき大本尊」と御本尊勧請の大願を強調。「是の如き願文を信解、受持し奉り、未來際に亘りていかなる大地震にも耐震する安全なる大聖堂たらしめんと、その改修事業を發願し、以て大聖堂をして、本会会員はもとより人格の完成を願い、世界の平和を希求する全人類の根本道場となし奉らんと欲す」と大聖堂改修事業に込められた深い願いと意味合いを表白しました。
このあと、山野井理事長があいさつに立ち、「大地震に備えた免震工事、装いを新たにするリニューアル工事を併せ持つ事業」と同事業の内容を紹介。「大聖堂改修という大きな事業が、会員の皆さまの浄財によって行われるということを肝に銘じて進めてまいりたい。来る平成18年には、皆さまと共に新しい大聖堂の『落慶』を心よりお祝いしたいと思います」と述べました。

「開祖生誕百年記念大聖堂改修事業」の内容

10月4日、「開祖さま入寂会」式典の席上、庭野日鑛会長による「報恩讃歎文」の奏上を受けて、山野井克典理事長から、庭野開祖生誕百年(平成18年)を記念する事業の一環として、「大聖堂改修事業」が発表されました。大聖堂は昭和39年に本会の根本道場として落成。今後、約2年間をかけて、免震とリニューアルを目的とした工事が行われ、平成18年に新たな装いでオープンすることとなりました。工事の内容などについて以下に記します。

【免震工事】
大聖堂は昭和39年に建立され、その後、建築基準法が2度にわたり大幅に改正されています。そのため、大聖堂の耐震安全性の見直しが図られることとなり、教団本部では平成14年1月から大聖堂の免震化工事を検討。教区から推薦された会員(建築専門家)8人も工法や施工業者などの選定に携わり、ジョイント・ベンチャー方式で「竹中・錢高組共同企業体」が施工(リニューアル工事を含む)にあたることが決定されました。
大聖堂の免震化には、「基礎免震」工法を採用。地盤と建物の間に免震装置(積層ゴム、低摩擦すべり支承、壁型粘性体ダンパー)を設置して、地震の力を建物に伝えにくくする方法で、建物の全体が免震化されます。これら高性能の免震装置を組み込むことにより、建物に作用する地震の力は、免震改修を行う前に比べて3分の1以下に低減。建物の補強をせずに、大幅に耐震性能が向上します。
この工事により、阪神・淡路大震災クラス(震度7)の大地震でも建物がゆっくりと揺れるため、大聖堂はほとんど被害を受けることがなくなります。大聖堂を歴史的建造物として後世に残し、御本尊像をはじめ内部の貴重な宗教的・文化的収容品の保全が可能です。また、大聖堂に参拝する人々の安全が確保されると共に、大聖堂の設備機器の機能が維持されることにより、避難拠点としての役割を果たすことができます。

【リニューアル工事】
免震工事に併せて、宗教性を重視した参道の整備、バリアフリー、緑化に配慮したリニューアル工事が行われます。
大聖堂の正面階段にはエスカレーターを設置。また、その延長線上に、波羅蜜橋(3階)から地上(1階)までの大階段が新設され、同様にエスカレーターが設けられます。大聖堂内に2基のエレベーターが増設されます。
大聖堂周辺には、街路樹を植えるなど、参拝者が心を整えられる環境となります。地域に溶け込んだ緑化に配慮して整備が進められます。
また、来年4月からは4工期に分けて大聖堂外壁の補修も行われることになっています。
このほか、リニューアル工事の詳細に関しては、現在、教団本部で検討が進められており、決定次第、随時、発表されます。

【工事期間、注意事項など】
工事期間は今年10月から平成17年末まで。10月10日に大聖堂で、庭野会長を導師に「開祖生誕百年記念大聖堂改修事業『安全祈願供養』」が厳修され、11日から大聖堂周囲に「仮囲い」が設置されます。27日からは大聖堂1階部分の出入り口が使用できなくなります。
工事期間中、大聖堂では工事部分に応じて3階の各出入り口の制限が行われます。なお、平成15年次・16年次の本部行事、団参などには、これまでどおり大聖堂の施設が使用されます。
今後、大聖堂の使用、周辺を含めた参拝上の注意事項などは、随時、教団本部より伝達されます。
また、大聖堂改修事業(免震工事、リニューアル工事)に関する展示スペースが、第二団参会館に設けられる予定です。

(2003.10.10記載)