本会も加盟する特定非営利活動法人ジェン(JEN)は、昨年12月26日にイラン南東部で発生した大地震に対する復興支援活動を開始しました。1月上旬から被災地でニーズ調査を行い、活動内容を検討してきたもの。地震発生から1カ月という経過を受けてジェンは簡易シャワーとトイレ設置を決定しました。すでに、地元住民と協力し、作業が進められています。なお、調査費には本会一食平和基金があてられています。(写真提供・ジェン)
イラン南東部のバム市で発生した大地震により、同市の人口12万人のうち、3万2000人が死亡したと言われています。家屋もほぼ全壊、被災者はテント生活を余儀なくされています。
こうした状況を受け、ジェンは1月10日、同東京事務局スタッフの玉利清隆氏を調査のためイランに派遣。現地で支援活動の中核を担っている赤新月社や保健省などと調整し、プロジェクトについて検討してきました。その結果、バム市中心部から東に5キロ離れたバラボット地区で衛生状態の改善を目的とした活動を行うことになりました。バラボット地区は人口約1万7000人のうち2000人が死亡、建物の98%が被害を受けました。支援活動はバム市の中心地に集中しているため、支援が行き届かない状況にあります。
玉利氏の報告によると、地震発生から1カ月が経過した現在、特に、衛生状態が深刻化しています。被災者は砂嵐の影響で粉塵が舞う中、シャワーのない生活を強いられているほか、テントにはトイレがないため、膀胱炎を患う女性も増えているといいます。
現地では比較的、配水設備やボイラーなどに被害が及んでいません。そのため、ジェンは地元住民の協力を得て、各家庭で使用されていた配水管などを修復し、1月25日までに簡易シャワー16台、トイレ6戸を設置しました。調査およびこれまでの作業には、本会一食平和基金が支援しています。
ジェンの活動には、新宗連(新日本宗教団体連合会) はじめ3団体からも支援が決定しており、4月上旬までに、シャワー150台、トイレ50戸の設置を行います。さらに、生理用品やせっけんなどを含む衛生用品セットを2000世帯分、配布する予定です。
(2004.02.06記載)
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