「青年の日」(5月16日)では今年、特別プログラムとして「ユニセフ募金 アフガンキャンペーン」が掲げられました。街頭募金やチャリティーバザーなどのユニセフ支援活動を通じて市民から寄せられた浄財の一部を、アフガニスタンの支援に充てようというものです。23年間に及ぶ戦争や自然災害、圧政などに苦しんだ同国は、復興への道のりを歩み始めたばかり。市民、特に子供たちが今もなお、劣悪な環境に置かれており、継続した支援を必要としています。「青年の日」では、こうした状況を踏まえ、アフガニスタンへの理解を深め、募金活動に力を入れていくことを決定しました。
本会会員による街頭募金などを通じて市民から寄せられた浄財は、本会が特に関心のある事業を指定し、ユニセフに委託しています(=指定拠出)。昨年度まではフィリピン、インド、ミャンマー、ラオス、ブータン、バングラデシュの6カ国に対する教育事業を「指定拠出」先とし、支援を行ってきました(平成13年より継続)。このうち、ブータンとバングラデシュは一定の成果が上がったことから、昨年度をもって支援を終了。今年度は、世界の子供たちの状況を鑑みた上で、アフガニスタンとカンボジアを新たに指定し、これまでの4カ国と合わせ、計6カ国への支援を決定しました。
「青年の日」を中心としたユニセフ支援活動を実施するにあたり、特別プログラムとして「ユニセフ募金 アフガンキャンペーン」を前面に掲げた背景には、同国の置かれている非常に厳しい状況があります。23年間に及ぶ内戦や自然災害、圧政、2001年10月からの米英軍による空爆の影響は、今も大きな障害となり、人々を苦しめているのです。
ユニセフによると、特に子供たちへの影響が深刻です。保健・衛生面の設備、ケアが十分でないため、およそ4人に1人の子供が5歳までに亡くなっています。また、就学年齢に達している150万人(このうち女子が100万人)が、教育を受ける機会に恵まれていないのです(ユニセフ調べ)。
このほかにも問題は山積しており、時間の経過と共に真の復興が容易でないことが明らかになっています。一方で、イラク問題の複雑化などにより、同国への国際社会の関心は薄れつつあります。ユニセフをはじめ、こうした事態を危惧するNGO関係者は少なくありません。
このような状況を踏まえ、本会は「アフガンキャンペーン」を前面に掲げ、今年度のユニセフ支援活動を展開することを決定しました。青年本部は「多くの市民に再びアフガニスタンへ関心を寄せてもらい、真の自立、復興を支援したい。アフガニスタンを"忘れられた国"にしてはいけない」とアピールしています。
「指定拠出」先は同国を含めた6カ国。一律20万ドルの支援が決まっていますが、余剰が生じた場合は、すべてアフガニスタンへの事業に充てられます。
メモ【ユニセフと本会】
1979年、国連が定めた「国際児童年」に本会は初めてユニセフと協賛し、街頭募金を行いました。以来、「青年の日」を中心に街頭募金、チャリティーバザーなどの支援活動を展開しています。今年で25周年。昨年までに市民から寄せられた浄財の累計は約60億円、支援した国は60カ国に上ります。
(2004.02.20記載)
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