7月30日午後、東京・渋谷区の新宗連会館で開催された日宗連(日本宗教連盟)の「平成16年度第3回理事会」の席上、平成16年度の理事長互選が行われ、庭野日鑛会長=新宗連(新日本宗教団体連合会)理事長=が日宗連理事長に就任しました。
理事会の席上、理事の変更が議題に上程され、神社本庁総長の工藤伊豆師から矢田部正巳師への交代、新宗連理事長の深田充啓・円応教教主から庭野会長への交代を受け、矢田部師と庭野会長の日宗連理事就任が承認されました。このあと、日宗連理事長の互選に移り、本年度の理事長を務めていた深田師の後任として、庭野会長が日宗連理事長に就任しました。任期は来年の3月までとなっています。
庭野会長は「微力でございますけれども、皆さま方からご指導を頂きながら、お役を務めさせて頂きたいと思います」とあいさつ。引き続き、庭野会長の議事進行で審議が行われました。
これに先立ち、深田師が理事長退任のあいさつを行い、白柳誠一理事(日本キリスト教連合会委員長、カトリック枢機卿)が「遠い地からお出ましくださる深田先生のご存在は、私たちに力と慰めと勇気をお与えくださった」と述べ、その功績を称えました。
【日宗連】
終戦後の昭和21年、政教分離の原則により、神社本庁が宗教法人として設立されました。同年6月、仏教、キリスト教、教派神道の3連合会に神社本庁が加わり、政府の支配から離れ、日宗連へと発展的に改組されました。そこには、戦前の反省を踏まえ、宗教者が信教の自由、政教分離の原則が必要であることを痛感するに至ったという背景があります。26年には新宗教の連合体として新宗連(新日本宗教団体連合会)が組織され、翌年、日宗連に加盟。これにより、日宗連には教派神道連合会、財団法人全日本仏教会、日本キリスト教連合会、宗教法人神社本庁、財団法人新日本宗教団体連合会の5連合が加盟することになり、一部を除きほとんどの日本の諸宗教団体が加盟する、世界に類を見ない宗教の連合体へと発展しました。
その後、日宗連は日本国憲法が規定する信教の自由と政教分離の精神のもとに、宗教文化の振興を図り、道義に基づく文化日本の建設に寄与し、世界平和の確立に貢献することを目的に、平和祈念の集会などを開催し、38年には「核兵器禁止宗教者平和使節団」をヨーロッパに派遣。今日では、「宗教と税制」「脳死・臓器移植」などの問題に関するシンポジウムを開催しているほか、宗教者の見地から各種法案に対する意見書を政府機関に提出しています。
日宗連理事長は、同理事(加盟する5連合の理事長)の間で当番により互選されます。庭野日敬開祖も、新宗連理事長在任時に、日宗連理事長を5期務めました。また庭野会長はこれまで、日宗連の参議を務めていました。
(2004.08.06記載)
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