News Archive

2005年03月22日 庭野会長がWCRP日本委員会理事長に就任

WCRP(世界宗教者平和会議)日本委員会の第三代理事長に、庭野日鑛会長が就任することになりました。3月22日に開催された同日本委の第86回理事会・第83回評議員会(金光教泉尾教会=大阪市大正区)の席上、決定され、その後の記者会見で発表されました。新人事の発令は4月1日。初代理事長を務めた庭野日敬開祖のあとを受け、これまで9年間、理事長を務めてきた白柳誠一・カトリック枢機卿は、任期満了に伴い、退任します。庭野会長は庭野開祖と同様に、新宗連(新日本宗教団体連合会)の理事長職に加え、WCRP日本委理事長として、諸宗教対話・協力推進に向け、重責を担うことになります。

22日、金光教泉尾教会での記者会見には、白柳・同日本委理事長、庭野会長、杉谷義純・同日本委事務総長(天台宗円珠院住職)が出席。一般紙、宗教紙など8社が集まりました。
冒頭、杉谷事務総長が任期満了に伴う役員改選について説明。白柳理事長のあとを受け、庭野会長が満場一致で新理事長に選任されたことを報告しました。
続いて、白柳理事長が「WCRPは宗教、文化の違う者が一緒にやっていけるという一つの証しです。また、平和は人の心から始まるものであり、心の問題を取り扱う宗教者には、特別な使命があります。今年は特に、終戦60年という大きな節目で、平和憲法を改正しようという動きに危惧も感じています。お父上である開祖先生のお心を一番よく分かっておられる日鑛先生が、そのお気持ちを実現に移してくださることと確信しております」と退任に際しての胸中を披歴しました。庭野会長は、「白柳先生の円満なご人格と寛容なご精神のもとに、日本委員会には皆さんが安心し、信頼して参加されてきたと思います。ぜひ今後も、日本宗教連盟協賛5団体の方々が、さらに参加して頂けるような開かれた組織として拡充させて頂きたい、そんな思いでおります」と抱負を語りました。新理事長の任期は2年。
WCRP日本委員会は、WCRP1(第1回世界宗教者平和会議)開催から2年後の1972年に発足しました。初代委員長には、庭野開祖が就任。84年、日本委員会が財団法人に移行すると理事長に就任しました。庭野開祖は委員長、理事長として24年間にわたり指導的立場にあり、国内外の宗教者との対話、協力に奔走し、日本委員会の強固な礎を築きました。
96年に第二代理事長に就任した白柳師は、「宗教や民族、文化の『ちがい』は互いを豊かにするものであり、その『ちがい』に敬意を払うことが必要」と強調し、宗教者同士の融和に努め、日本委員会の発展に貢献しました。任期中、WCRP創設30周年という節目を迎え、記念式典やシンポジウムなど一連の記念事業を成功に導きました。
今回、新理事長に就任することになった庭野会長は、これまで日本委員会の評議員や常務理事などの要職を歴任。運営面などからも日本委員会を支え、発展に寄与してきました。
WCRP国際委員会でも共同会長、執行委員として会議等に出席し、99年、ヨルダン・アンマンで開催された世界大会では基調講演を行いました。また、97年、内戦後の民族対立が残るボスニア・ヘルツェゴビナを訪れ各宗教指導者の橋渡し役を務め、昨年、イラク諸宗教指導者が来日した際には対話会の議長を務めました。ACRP(アジア宗教者平和会議)でも共同会長の1人に名を連ねるなど、国際的な宗教協力の推進にも力を注いでいます。
国内では、昨年6月、新宗連理事長に、同7月に日宗連(日本宗教連盟)理事長にそれぞれ就任しました。
折しも、来年は京都でWCRP8(第8回世界宗教者平和会議)が開催されます。WCRP日本委員会の新理事長として世界大会の成功に向け、リーダーシップが期待されています。

(2005.03.25記載)