スリランカ政府は先ごろ、インドネシア・スマトラ島沖で発生した地震・津波災害後の同国の復興に貢献した国連機関やNGO(非政府機関)など25団体を表彰しました。この中の一団体として本会も加盟する特定非営利活動法人ジェンが表彰されました。特にジェンは、人々の自助自立を目指した継続的な活動が高く評価されました。ジェンは現在も南部ハンバントタで、被災者の再定住支援を行っており、今後もさらに現地のニーズを探っていく意向です。
2004年12月26日に発生した地震・津波災害を受け、ジェンは発生直後の12月30日に調査のため現地に入りました。以来、被害の大きかったスリランカ南部のハンバントタの32村で活動を展開しています。
生活物資の支援からスタートしたプロジェクトは、緊急援助の段階を脱して以降、職業訓練と心のケアに焦点が当てられました。現在までに(1)ココナッツロープ作り(2)漁を再開するための魚網作り(3)野菜栽培(4)児童課外活動(5)カウンセリング――の5つの活動を通して、人々の自立と心の回復を目指してきました。また、こうした活動は、再定住地域での新しい人間関係の構築にも役立っています。スリランカでは、災害発生から1年を過ぎた2005年末頃から支援団体の多くが撤退。しかし現実には、長引く避難生活のストレスや再定住の問題など、被災者の課題は山積していました。今回の表彰では、こうした状況に対応し、息の長い活動を続ける団体が対象となりました。表彰後も農業開発省の職員が有機野菜栽培を視察するなど、活動内容が注目されています。
1年4カ月にわたりジェンのコロンボ事務所長を務め、先ごろ帰国した田仲愛スタッフは、「現地の復興や被災者の心の回復には時間がかかります。ジェンは現地の状況が本当の意味で安定するまで『しつこく』活動を続けます。今回の表彰を通して、まだまだニーズがあることを多くの人に知ってほしい」と語っています。
(2006.09.29記載)
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