イタリアの聖都アッシジで9月4、5の両日、聖エジディオ共同体(カトリックの在家運動体、本部・ローマ、第16回庭野平和賞受賞)主催の「世界宗教者平和のための祈りの集い」が開催され、70カ国から200人の諸宗教指導者らが参加しました。本会から、庭野皓司参務が参加しました。
同集いは、1986年にローマ教皇ヨハネ・パウロ二世のイニシアチブで実現した「アッシジ平和祈願の日」の「宗教の原点である祈りを通して平和への誓いを新たにする」という精神を受け継ぎ、毎年、ヨーロッパの各都市で開催されています。本会からは「アッシジ平和祈願の日」に庭野日鑛会長が庭野日敬開祖の名代として出席。翌年以降の同集いにも、教団役職者らが参加してきました。今年は同集いが第20回を迎えるにあたり、その原点であるアッシジでの開催が決定されました。
テーマは『平和世界のために対話する諸宗教と諸文化』。4日の開会式には、ローマ教皇ベネディクト十六世がメッセージを寄せました。この中で、世界平和のための諸宗教対話に強い関心を表し、「熟した宗教心は信徒たちに、宇宙の創造者、すべての人間の父としての神への信仰が、人間の間の普遍的兄弟愛を促進していく心を起こさないではいられない」という「主要諸宗教に共通する愛の倫理」を強調。バチカン諸宗教対話評議会議長のポール・プーパール枢機卿もスピーチしました。
このあと、「紛争時における共存文明」「平和の根源としての祈り」「貧困との闘い」など16のパネルに分かれてディスカッションが行われました。「家庭と諸宗教」と題するパネルで発題した庭野参務は、庭野開祖の「一仏乗」の精神に基づく諸宗教対話への努力を強調。「一仏乗の思想とは、仏教真理を基礎におきながら、実践的に個人、社会、他宗教間と幅広い連携を可能にする思想」と述べました。
5日夕刻の閉会式では平和の燭台に点灯し、「最終宣言文」に署名が行われ、アッシジでの集いを終えました。
(2006.09.15記載)
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