憲法改正をめぐる議論が高まりを見せ、今年7月に行われる参議院選挙の争点としても挙げられています。こうした現状を受け、全国の教会では憲法改正や憲法に込められた平和思想などを学ぶ学習会が実施されています。
憲法改正の議論は自衛隊の海外派兵を見込んだ憲法第九条の改正や憲法前文の変更などが論点となっています。立正佼成会は一昨年12月、『「憲法改正」に対する基本姿勢』を発表。日本国憲法に記された平和主義や「信教の自由」をはじめとする基本的人権の尊重は国の根幹であり、今後も平和への根本理念にしていくべきとの考えを示しました。
こうした動きを受け、各教会では識者を招いた講演会や憲法学習を推進する委員会の立ち上げなどが行われてきました。今年は特に参院選を控え、年明けから意識を高めている教会もあります。
八王子教会と大田教会の青年部は1月14日、第一団参会館で「青年部合同憲法学習会」を開催。両教会の青年部員ら42人が参加しました。学習会では、外務部が製作したDVD『いのち 尊ばれる世界――今「憲法改正」の動きが』を観賞し、憲法の「平和主義」「基本的人権の尊重」の重要性や現在の改憲論議の課題点を学びました。その後、『仏さまの教えから見た平和憲法』と題して研修が行われ、法華経精神に照らし合わせて憲法に込められた平和理念を確認しました。
参加者の一人は「憲法は人類全体の幸福を願って制定されたことを実感しました。私たち一人ひとりの選択の重要性を感じ、自らの心を平和にして改憲問題を考えていきたい」と語りました。
同日、帯広教会は、教会道場で「壮年部憲法学習会」を実施。壮年部員ら71人が参加し、神谷昌道・外務部次長が『憲法九条』をテーマに講演をしました。講演では、戦争放棄や戦力不保持を定めた現憲法の改正により、庭野日敬開祖の平和理念である平和主義が脅かされることへの懸念が示されました。
昨年から定期的に学習会を行っている沼田教会は、今年も外務部の製作した教材を活用して毎月開催します。また米沢教会は、2月4日のご命日式典後に学習会を行う予定です。
このほか多くの教会が、参院選を前に、学習会を計画しています。
(2007.01.26記載)
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