「第3回仏教とキリスト教シンポジウム」(フォコラーレ運動主催、本会協力)が4月27日から30日まで、イタリア・ローマ市郊外のカステルガンドルフォにあるマリアポリセンター(フォコラーレ運動の研修センター)で開催されました。開会式には、フォコラーレ運動代表、仏教徒代表ら約100人が参加。本会から庭野日鑛会長、佳重夫人はじめ川端健之外務部長、篠崎友伸学林学長、山尾桂子台東教会長、庭野統弘学林専任講師らが出席しました。また、松本貢一青年本部長を団長とする「フォコラーレ大志・交流使節団」(各教区の青年代表、学林本科生ら10人で構成)が派遣され、シンポジウム、交流会などに参加しました。
同シンポジウムのテーマは『仏教のダルマ・慈悲とキリスト教の愛・アガペ』。仏教の「慈悲」、キリスト教の「愛」という宗教の根幹を確認し、現代の諸課題への対応を考察、検討するとともに、体験の発表などを通した霊性の交流を目的としています。2004年に第1回(会場=マリアポリセンター)、06年に第2回(会場=本会大阪教会、比叡山延暦寺)が開催され、今回が3回目。今年に入り、フォコラーレ運動創始者であるキアラ・ルービック会長、同運動の諸宗教対話を推進してきたナタリア・ダラピッコラ師が相次いで帰天されたことから、両師が貫かれた「愛」の精神と実践を継承することが一つのテーマとなりました。
27日の開会式では冒頭、キリスト教、仏教それぞれの祈りが捧げられました。仏教では、タイの上座部僧侶、日本の天台宗に続き、本会は山尾教会長を導師に題目を唱え、道場観、三帰依、普回向を奏上しました。このあと、フォコラーレ運動諸宗教対話事務局責任者のジュセッペ・ザンギ師の開会スピーチに続き、庭野会長があいさつに立ちました。
この中で、庭野会長は、キアラ会長、ナタリア師との交流、人柄などに触れ、声を詰まらせながら、「『愛』と『慈悲』にあふれた一致の世界の実現に向かって絶えず前進して欲しい、というキアラ会長さま、ナタリアさまのご祈願の表れ」とシンポジウムに期待を寄せました。さらに、「愛と一致」「慈悲と一乗」の世界の実現に向け、手を携えて一層精進する意向を示しました。
引き続き、第1回シンポジウムでのキアラ会長のスピーチが紹介されました。「互いを尊重し合う相互愛こそがすべての土台。そこに神はおられる」とのメッセージを参加者は心に刻みました。
この後のシンポジウムでは、現代文化の諸問題に対する仏教、キリスト教それぞれのアプローチが発表され、真剣に意見が交換されました。本会からは、篠崎学林学長がセッション3のモデレーターを務め、庭野学林専任講師が『仏の慈悲とエコロジー問題--法華経観の立場から』をテーマに、発題を行いました。また、「青年」「家族」をテーマにしたセッションでも、会員代表が体験を発表しました。
(2008.05.09記載)
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