教務部福祉開発グループはこのほど、昨年実施した「法輪クラブならびに高齢者布教に関する全国調査」の集計結果を報告書にまとめました。同調査は、法輪クラブを中心とした各教会の高齢者組織の現状などを把握し、より現場のニーズに即した布教支援のあり方を再考することを目的に実施されたものです。全国239教会すべてから回答が得られました。同グループは調査の結果を受け、「高齢会員の皆さんが布教や趣味、ボランティアなどの活動を通して元気に活躍されていることが分かりました。さらに皆さんがいきいきと日々の生活を送れるように、今後一層、積極的に支援していきたい」と語っています。
現在、日本の総人口に占める65歳以上の高齢者の割合は21・9%(平成20年6月現在・総務省調べ)を占め、今後さらに増える傾向にあります。本会においても高齢会員が増加。各教会ではこうした現状を踏まえ、高齢者活動の充実や地域貢献など、さまざまな取り組みを展開しています。福祉開発グループでは、そうした現場の状況を把握し、一層の支援を行いたいと「法輪クラブならびに高齢者布教に関する全国調査」を実施、このほどその結果を報告書にまとめました。
報告書によると、全国各教会で法輪クラブなどの「高齢者組織がある」と答えたのは215教会。そのうち「支部の担当者がいる」と回答したのは200教会に上りました。組織の活動としては、7割を超える教会が会員宅を訪問して交流を図る「友愛訪問」を実施。中でも半数近い教会が「毎月行っている」と答えており、教会や地域法座所へ参拝できない会員に対し、こまやかな援助活動が行われていることが分かりました。「友愛訪問」と同様、多くの教会が活動の柱に据えている法座の充実度については、「いきいきとしている」「とてもいきいきとしている」という回答が8割に達しました。
また、「高齢者組織活動に参加することの功徳について」という質問に対しては、「生きがいをもった喜びを実感できる」「生涯現役として菩薩行に励むことができる」という回答が上位を占めており、同じ信仰を持つ仲間とともにさまざまな活動に取り組むことを通し、高齢会員が生きがいと喜びを実感していることが明らかになりました。
一方で、「身体的理由」から活動に参加できないという回答も寄せられており、行動範囲が狭まる高齢会員への対応として、活動の工夫やその環境の改善、また一層の手どりの必要性なども浮き彫りになりました。
このほか調査では、高齢会員が本会やサンガにどのようなことを求めているかについても質問。回答には「サンガの集い」といった話し相手を望む声が多く、「安心感や癒やし」「布教の喜びやご法の話」と続いており、教えやサンガを依りどころとしている高齢会員の姿がうかがえます。また、本部への要望として、研修など学びの場への参加を願う声もあり、教えの研さんや布教伝道に意欲を燃やす高齢会員が少なくないことも分かりました。
同グループは、こうした調査結果を踏まえ、「高齢者組織の有無にかかわらず、高齢になられた皆さんが教えに触れ、サンガと共にいきいきと充実した日々を送られることを望んでいらっしゃるのが分かりました。高齢会員の皆さんは本会の大切な宝です。これまで培った信仰心や体験をより多くの若い世代へ継承して頂けるよう、できる限りの支援を行いたい」と語り、今後、具体的な施策を検討することを表明しました。また、各教会に対しては「報告書を参考に、それぞれの教会の持ち味を生かしながら活動を展開して頂きたい」と願っています。
※報告書に関する問い合わせは、教務部福祉開発グループ ℡03(5341)1034
(2008.07.18記載)
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