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2009年06月19日 広がる"壮年サンガの輪"「ご法の習学」全国各教会で活発に

壮年部員による「ご法の習学」が盛んです。景気悪化に伴う企業の倒産やリストラ、年間の自殺者が3万人を超えるなど、現代社会はさまざまな問題を抱えており、家庭や社会の大黒柱である壮年に期待される役割は大きい。こうした現状を踏まえ、全国各教会では一層の教えの研さんを目的に、研修、法座などを活発に実施。また、これらを通じた"壮年サンガの輪"が着実に広がっています。各教会の取り組みを紹介します。 

依然続く不況の波は、社会で働くほとんどの壮年部員の仕事や生活に影響を与えています。経営に携わる部員が抱える問題も複雑かつ深刻です。
こうした社会情勢を踏まえ、姫路教会では今年、管理職を務める壮年部員らを対象に「職業研究会」(年4回)をスタートさせました。仏教真理に基づく仕事観を確立することが目的です。参加者は庭野日敬開祖の法話を基に管理者としての心構えを学ぶほか、グループ討議などを行い、相互研さんを図っています。福知山教会でも同様の目的で、企業の経営者らを対象に今年から「ビジネス交流会」を開催しています。第1回(3月)には、企業再建に携わってきた京セラコミュニケーションシステム顧問の福永正三氏が『大不況を生き抜く』をテーマに講演を行いました。
勤務形態やライフスタイルの多様化に合わせ、研修の開催時間や会場を工夫している教会も見られます。豊橋教会では、より多くの部員に参加してもらおうと、月に2回、午後7時半から教会道場や法座所など複数の会場で同時に「夜間研修法座」を催しています。所属支部を問わず職場の最寄りなど参加しやすい会場で受講できるスタイルです。部員には好評です。
また、月1回、日曜の早朝に研修を実施しているのは福岡教会です。早朝7時から1時間、研修を行っています。部員の学ぶ意欲に応えることに併せ、家族とのコミュニケーションを推奨するという願いも込められています。八代教会では年6回、日曜の早朝6時半から1時間半、根本義を学ぶ「ダーナクラブ」を開催しています。
仕事だけでなく、子育てや夫婦のあり方、介護などを積極的に語り合う教会もあります。「斉家(せいか)」を意識した取り組みの一つとして壮年を対象に家庭教育を実施するのは長野中央教会です。昨年は2回実施し、今年は3回の開催を予定しています。講師による研修、ディスカッションを通して、子供との触れ合い方やよりよい夫婦のあり方を学んでいます。鹿沼教会は、社会問題を教えに即して学ぶ「おとうちゃん塾」を年3回開催。今年で2年目を迎えました。これまでに、ひきこもりや介護などに焦点を当て、学びを深めてきました。
一方、工夫を凝らした手どりも展開されています。尾道教会では、遠方に暮らす会員宅にも壮年部長や壮年部スタッフが夜間に出向き、法座を実施しています。また新発田教会は「まわり供養」と称して、壮年リーダーが部員宅を訪問。訪問先の家族と共に読経供養を行い、法座を囲んでいます。金沢教会でも同様に手どりのグループを設け、積極的に部員宅を訪れています。
このほか多くの教会がきめ細かい手どりを展開。壮年による「救い・救われ」を目指すことに加え、リーダー自身の学びの場としても位置づけています。
地域貢献を目的に道路や公園の清掃、花の植栽といったボランティア活動を行い、またスポーツ大会や料理教室などを開催し、部員間のコミュニケーションの促進を図っている教会も多くあります。
教えのもとに集う壮年サンガ。厳しい社会情勢は続くが、互いに学び合い、支え合う智慧(ちえ)と慈悲の輪がさらに広がっています。

(2009.6.19記載)