WCRP(世界宗教者平和会議)日本委員会は6月25日、「第105回理事会・第101回評議員会」の席上、「日本の『クラスター爆弾禁止条約』批准の決定を支持する声明」を採択し、庭野日鑛理事長名でマスコミ各社に送付しました。同条約の批准案が6月10日、参議院本会議で可決されたことを受けたものです。
クラスター爆弾は、数個から数百個の子爆弾(小型爆弾や地雷など)を搭載した親爆弾を空中で破裂させ、広範囲に損害を与える兵器です。不発弾が民間人に深刻な被害を与えることなどが問題となっています。昨年5月、クラスター爆弾禁止条約を107カ国の賛成で採択。同12月にはノルウェー・オスロで同条約の調印式が行われ、日本も署名しました。
WCRP日本委は、創設以来一貫して軍縮・核兵器廃絶に向けた取り組みを続けてきました。昨年7月、G8北海道洞爺湖サミットに参加した世界の政治指導者にあらゆる武器の廃絶を要望したほか、オスロでの調印式にも代表者が参加しました。
今回の声明では、日本が同条約を批准したことに全面的な支持を表明した上で、日本政府ならびに関係各国に対し、1.同条約に参加していないアメリカ、中国、ロシアなどの主要大国をはじめとする不参加国に同条約の批准を働きかけること 2.クラスター爆弾の完全廃棄、被害者支援、不発弾除去に有効な取り組みを行うこと 3.この国際的な軍縮への機運を核不拡散・核軍縮・核廃絶へと展開すること 4.日本政府は、核保有国と非核国の間の不信感を除去し、NPT(核不拡散条約)体制への信頼を回復させる橋渡し役として、「核なき世界」の実現に向けて一層の努力を行うこと、の4点を要望。『WCRP日本委員会は、WCRP国際ネットワークと連携、協働のもとで、祈りと平和への行動を通して、核兵器をはじめとするあらゆる武器の廃絶の達成のため、なお一層の努力を行うことを誓う』と結んでいます。
(2009.7.3記載)
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