立正佼成会一食(いちじき)平和基金はこのほど、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)がエチオピアで実施している難民救援事業に対し、500万円の支援を行いました。同基金運営委員会委員長の沼田雄司教務局長が7月1日、東京・渋谷区のUNHCR駐日事務所を訪れ、ヨハン・セルス駐日代表に目録を贈呈。会員代表2人が同席しました。また席上、同団体から本会に感謝状が授与されました。
ソマリアでは1991年から内戦が続き、多くの人々が戦禍を逃れて国内外に避難しました。97年に情勢は一時安定したものの、06年に再び暫定政府と反政府勢力の戦闘が激化。今年初めに反政府勢力が同国南部と中央部を占領したことで治安が悪化し、現在、隣国のエチオピアやケニアなどで46万人を超える難民が避難生活を送っています。
こうした状況を受け、同基金運営委員会では、長年にわたって支援を行っているUNHCRへ500万円の資金助成を決定。会員の「一食を捧(ささ)げる運動」の実践によって寄せられた浄財は、ソマリア難民に対する救援物資の配布や、新たなキャンプ設営などに役立てられます。
同駐日事務所を訪れた沼田局長は懇談の中で、一食運動の精神である「同悲」「祈り」「布施」に言及。UNHCRが各地で展開する事業に触れ、「一食運動に込められた思いを世界中の人々に届けてくださることに感謝を申し上げます」と述べました。
これを受け、セルス駐日代表は同基金からの長年にわたる支援に謝意を表したあと、厳しい環境の中で暮らすソマリア難民の状況を説明。現地で行う救援活動に浄財が確かに生かされることを示しながら、「一食運動は人々のいのちを救うだけでなく、実践する姿を通して世界の現状をたくさんの人に伝える大きな役割を果たしている」と語りました。
このあと、会員代表がセルス駐日代表に目録を贈呈。また、同氏より感謝状が授与されました。
(2009.7.10記載)
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