佼成学園の「平成21年度創立記念式典」(同学園法人本部主催)が9月7日、普門館で開催されました。建学の精神を確認することを目的に、佼成学園中学・高等学校、佼成学園女子中学・高等学校の生徒、来賓、教職員、保護者ら合わせて2020人が参加しました。
当日は両校代表生徒100人による献灯・献花が行われました。酒井教雄同学園理事長があいさつに立ったあと、創立者の庭野日敬名誉学園長の遺徳を追想するビデオが放映されました。続いて庭野日鑛学園長が式辞を述べました。
庭野学園長は、「念」という字が「今」と「心」によってできていると確認した上で、過去や未来にとらわれるのではなく、「今、いかに力を注いでいるかということが大事」と強調。「皆さんは学生ですから、学業に専念することが一番大事なことです。今、目の前にある人や事柄を大事にしていく生き方ができると、私たちの未来は開けていくと思います」と期待を寄せました。
このあと、『あした笑顔になあれ~夜回り先生からのメッセージ~』と題して水谷青少年問題研究所の水谷修氏による記念講演が行われました。水谷氏は冒頭、大人社会の攻撃性が増し、ストレスをためた親が感情的な言葉をわが子に浴びせるなど家庭で子供たちがそのはけ口となっている現状を指摘。子供たちの心が満たされず、その結果、いじめや不登校、自殺、非行、犯罪などにつながっていると説明しました。救いを求める子供たちには学校での友達との交流が力になると述べ、「憎しみや恨みではなく、優しさで君たちの学校を満たしてください」と語りかけました。
また、水谷氏が夜の街で中高生の保護に携わってきた活動や子供たちとの触れ合いを詳説。「君たちは宇宙にたった一つしかない尊い花の種。誰と比べる必要はない。君たちはその花の種を長い人生の中で、自分の力で咲かせるんです」と生徒を励ましました。
(2009.9.18記載)
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