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2009年10月17日 「第12回日中韓仏教友好交流会議日本大会」開催

『仏教が果たすべき社会的役割』をテーマに10月17日、「第12回日中韓仏教友好交流会議日本大会」(主催・日中韓国際仏教交流協議会)が横浜教会普門館を主会場に開催され、日本、中国、韓国の仏教者ら約500人が参加しました。立正佼成会から同協議会副会長の庭野日鑛会長はじめ、渡邊恭位理事長、川端健之総務局長、国富敬二同副局長、中村憲一郎京都教会長、神奈川ブロックの会員らが出席。会場では横浜教会の会員が参加者の誘導や接待にあたりました。 

同会議は、「三国仏教界に"黄金の絆(きずな)"を構築しよう」という趙樸初・前中国佛教協会会長の提案により、1995年、第1回大会が中国・北京で開催されました。以来、ほぼ毎年、各国の輪番で大会が開催され、3カ国の仏教者が一堂に会し、世界平和に向けた仏教者の使命と行動を確認してきました。また、草の根レベルで各国の修行僧交換交流なども行われてきました。
今回、大会の主会場となった横浜教会普門館では、神奈川ブロックの会員約130人が3カ国の国旗や仏旗を振り、参加者を笑顔で迎えました。
午前11時から法座席で「世界平和祈願法要」。各国代表者が聖壇上で法要を営み、平和祈願文を奏上しました。
午後からは4階講堂で「三国仏教講演会」が行われました。大会テーマに沿い、各国の代表1人が基調発言、3人が補充発言を行いました。
日本からは、坪井俊映・浄土門主(同協議会会長)が基調発言。坪井師は、浄土宗は「反省」を基にする教えであることを紹介し、「自分自身の至らなさ、愚かさを見つめ、反省する人には『誠』を求める心と向上心が生まれる。その善い心を大切に育てていけば、生きがいのある人生が送れる」と述べました。
次いで、補充発言者の一人として庭野会長が登壇。庭野会長は、仏教には「大衆の悩み、苦しみ、不安を解消する」「より本質的な信仰のあり方を追求し、人格完成を目指す」「地域・社会・国家・世界への貢献」という三つの役割があると指摘。その上で、「『仏教が果たすべき社会的役割』とは、『自己の救われ』から『他の救われ』へ、さらには『一切の生きとし生けるものの救われ』へと心を広げ、大きくしていく、いわば『平和な人づくり』が原点であるといえるのではないか」と語りました。
中国からは学誠・中国佛教協会副会長兼秘書長、韓国からは惠浄・大韓佛教眞覚宗統理院長が基調発言。さらに補充発言が行われました。
最後に小林隆彰・比叡山延暦寺長臈(同協議会理事長)が、より良い世界の実現に向け三国仏教界の一層の協力を誓った「共同宣言文」を読み上げ、各国代表者が宣言文に調印しました。
このあと、横浜市内のホテルに会場を移し、歓迎夕食会が行われました。席上、日本に現存する趙樸初師の墨蹟を集めた写真集『黄金の絆』が今大会を機に発刊されたことが紹介され、参加者に手渡されました。
なお、前日の準備会議では、次回大会が来年10月に中国で開催され、その予備会議が4月に現地で行われることが決まりました。

(2009.10.23記載)